税理士・会計士・日商1級 絶対落とせない財表理論45ー第42回 概念FW②


村上翔一(敬愛大学准教授)

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問題

財務報告の目的は、投資家による( ア )の予測と( イ )の評価に役立つような、企業の財務状況の開示にあると考えられるが、ディスクロージャー制度において開示される会計情報は、企業関係者の間の私的契約等を通じた( ウ )にも副次的に利用されている。その典型例は、( エ )、税務申告制度、金融規制などである。また、株主と経営者の間に生じる( ウ )は、会計上、( オ )機能として理解される。

解答・解説

ア 企業成果
イ 企業価値
ウ 利害調整
エ 配当制限
オ 受託責任解除

討議資料 財務会計の概念フレームワーク、第1章序文、pars.11、21
会計の主目的は投資家の経済的意思決定に有用であることであるが、それのみに機能するのではなく、多様な活用方法が存在する。情報提供機能と利害調整機能は背反するのではなく両立する。なお、2018年に公表されたIASBの概念フレームワークには受託責任概念が明記されている。

◎復習しましょう!(バックナンバー)
第1回 棚卸資産①
第2回 棚卸資産②
第3回 棚卸資産③
第4回 棚卸資産④
第5回 棚卸資産⑤
第6回 有価証券①
第7回 有価証券②
第8回 有価証券③
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第36回 収益認識①
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第38回 収益認識③
第39回 収益認識④
第40回 収益認識⑤
第41回 概念FW①

【執筆者紹介】
村上 翔一
(むらかみ しょういち)
明治大学大学院経営学研究科博士後期課程修了(博士(経営学))。明治大学専門職大学院会計専門職研究科教育補助講師、敬愛大学専任講師を経て現在敬愛大学経済学部准教授。
<主な論文>
「保有者における電子マネーの会計処理」『簿記研究』(日本簿記学会)第2巻第1号、2019年(日本簿記学会奨励賞)
「ICOに関する会計処理」『敬愛大学研究論集』第98号、2020年
「ブロックチェーン技術の進展と簿記」『AI時代に複式簿記は終焉するか』(岩崎勇編著)、税務経理協会、2021年
「コンセンサス・アルゴリズムの観点に基づく暗号資産の会計処理―マイニング、ステーキング、ハーベスティングの理解を通じて―」『敬愛大学研究論集』第100号、2021年 他

*本連載は、「会計人コース」2019年11月号「特集:勉強したくなる「習慣化」のススメ 7日間理論ドリル」を大幅に加筆修正したものです。


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