村上翔一(敬愛大学准教授)
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問題
リース取引とは、特定の物件の所有者たる貸手が、当該物件の借手に対し、合意されたリース期間にわたりこれを使用収益する権利を与え、借手は、合意されたリース料を貸手に支払う取引をいう。リース取引は、その取引契約に係る( ア )に従うと賃貸借取引として処理されるが、リース取引の中には、その( イ )が、当該物件を売買した場合と同様の状態にあると認められるものかなり増加してきている。かかるリース取引について、これを賃貸借取引として処理することは、その取引実態を( ウ )に的確に反映するものとはいいがたく、リース取引に関する会計処理及び開示方法を総合的に見直し、公正妥当な会計処理基準を設定することが求められたため、リース取引を( エ )と( オ )に分類し、( エ )については更に、リース物件の( カ )が借手に移転するか否かで会計処理が規定されている。
解答・解説
ア 法的形式
イ 経済的実態
ウ 財務諸表
エ ファイナンス・リース取引
オ オペレーティング・リース取引
カ 所有権
リース取引に関する会計基準(企業会計基準第13号)、pars.4、28-29、35
実質優先の考え方から、法的には賃貸借取引であったとしても、会計的には資産として処理される。
◎復習しましょう!(バックナンバー)
第1回 棚卸資産①
第2回 棚卸資産②
第3回 棚卸資産③
第4回 棚卸資産④
第5回 棚卸資産⑤
第6回 有価証券①
第7回 有価証券②
第8回 有価証券③
第9回 有価証券④
第10回 有価証券⑤
第11回 有形固定資産①
第12回 有形固定資産②
第13回 有形固定資産③
第14回 有形固定資産④
第15回 有形固定資産⑤
第16回 有形固定資産⑥
【執筆者紹介】
村上 翔一(むらかみ しょういち)
明治大学大学院経営学研究科博士後期課程修了(博士(経営学))。明治大学専門職大学院会計専門職研究科教育補助講師、敬愛大学専任講師を経て現在敬愛大学経済学部准教授。
<主な論文>
「保有者における電子マネーの会計処理」『簿記研究』(日本簿記学会)第2巻第1号、2019年(日本簿記学会奨励賞)
「ICOに関する会計処理」『敬愛大学研究論集』第98号、2020年
「ブロックチェーン技術の進展と簿記」『AI時代に複式簿記は終焉するか』(岩崎勇編著)、税務経理協会、2021年
「コンセンサス・アルゴリズムの観点に基づく暗号資産の会計処理―マイニング、ステーキング、ハーベスティングの理解を通じて―」『敬愛大学研究論集』第100号、2021年 他
*本連載は、「会計人コース」2019年11月号「特集:勉強したくなる「習慣化」のススメ 7日間理論ドリル」を大幅に加筆修正したものです。