税理士・会計士・日商1級 絶対落とせない財表理論45ー第12回 有形固定資産②


村上翔一(敬愛大学准教授)

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問題

償却性資産は、棚卸資産とは異なり、その使用によって数量的には減少しないが、確実に価値減少が生じる。償却性資産における減価原因には物質的減価と機能的減価があり、前者には使用と時の経過、後者には技術革新等による資産の旧式化で生じる( ア )と産業構造の変化等で生じる( イ )が存在する。これら価値減少分を各期間に費用として計上する。この償却性資産に対する費用配分の手続きを( ウ )と呼ぶ。( ウ )の目的は、適正な費用配分ひいては( エ )を正確ならしめることとされ、( オ )・( カ )に実施することが求められる。このため、( ウ )を行うにあたっては、取得原価、残存価額、期間または生産高といった原価配分基準を定める必要がある。

解答・解説

ア 陳腐化
イ 不適応化
ウ 減価償却
エ 毎期の損益計算
オ 計画的
カ 規則的

連続意見書第三、第一・二、第一・五
減価償却が計画的、規則的に実施されることにより、減価償却費が任意の金額となることを防ぐ。この計画的、規則的に実施される減価償却を正規の減価償却と呼ぶ(連続意見書第三、第一・二)。

◎復習しましょう!(バックナンバー)
第1回 棚卸資産①
第2回 棚卸資産②
第3回 棚卸資産③
第4回 棚卸資産④
第5回 棚卸資産⑤
第6回 有価証券①
第7回 有価証券②
第8回 有価証券③
第9回 有価証券④
第10回 有価証券⑤
第11回 有形固定資産①

【執筆者紹介】
村上 翔一
(むらかみ しょういち)
明治大学大学院経営学研究科博士後期課程修了(博士(経営学))。明治大学専門職大学院会計専門職研究科教育補助講師、敬愛大学専任講師を経て現在敬愛大学経済学部准教授。
<主な論文>
「保有者における電子マネーの会計処理」『簿記研究』(日本簿記学会)第2巻第1号、2019年(日本簿記学会奨励賞)
「ICOに関する会計処理」『敬愛大学研究論集』第98号、2020年
「ブロックチェーン技術の進展と簿記」『AI時代に複式簿記は終焉するか』(岩崎勇編著)、税務経理協会、2021年
「コンセンサス・アルゴリズムの観点に基づく暗号資産の会計処理―マイニング、ステーキング、ハーベスティングの理解を通じて―」『敬愛大学研究論集』第100号、2021年 他

*本連載は、会計人コース2019年11月号「特集:勉強したくなる「習慣化」のススメ 7日間理論ドリル」を大幅に加筆修正したものです。


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