税理士・会計士・日商1級 絶対落とせない財表理論45ー第22回 引当金②


村上翔一(敬愛大学准教授)

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問題

引当金とは、将来の特定の( ア )であって、その発生が( イ )以前の事象に起因し、( ウ )の可能性が高く、かつ、その金額を( エ )に見積ることができる場合に、処理される( ア )項目に対する相手勘定である。これは将来生じる( ア )を当期の収益に対応させ、適正な( オ )を行うために計上される。また、ここで( ア )といったとき、収益控除も含まれる。なお、( ウ )の可能性が低い項目は( カ )と呼ばれ、引当金を計上することはできない。

解答・解説

ア 費用又は損失
イ 当期
ウ 発生
エ 合理的
オ 期間損益計算
カ 偶発事象

企業会計原則注解、注18
収益費用中心観に基づいた引当金規定であり、資産負債中心観における引当金と比較すると、その債務性の有無が異なる(引当金に関する論点の整理、par.23)。

◎復習しましょう!(バックナンバー)
第1回 棚卸資産①
第2回 棚卸資産②
第3回 棚卸資産③
第4回 棚卸資産④
第5回 棚卸資産⑤
第6回 有価証券①
第7回 有価証券②
第8回 有価証券③
第9回 有価証券④
第10回 有価証券⑤
第11回 有形固定資産①
第12回 有形固定資産②
第13回 有形固定資産③
第14回 有形固定資産④
第15回 有形固定資産⑤
第16回 有形固定資産⑥
第17回 リース①
第18回 リース②
第19回 リース③
第20回 リース④
第21回 引当金①

【執筆者紹介】
村上 翔一
(むらかみ しょういち)
明治大学大学院経営学研究科博士後期課程修了(博士(経営学))。明治大学専門職大学院会計専門職研究科教育補助講師、敬愛大学専任講師を経て現在敬愛大学経済学部准教授。
<主な論文>
「保有者における電子マネーの会計処理」『簿記研究』(日本簿記学会)第2巻第1号、2019年(日本簿記学会奨励賞)
「ICOに関する会計処理」『敬愛大学研究論集』第98号、2020年
「ブロックチェーン技術の進展と簿記」『AI時代に複式簿記は終焉するか』(岩崎勇編著)、税務経理協会、2021年
「コンセンサス・アルゴリズムの観点に基づく暗号資産の会計処理―マイニング、ステーキング、ハーベスティングの理解を通じて―」『敬愛大学研究論集』第100号、2021年 他

*本連載は、「会計人コース」2019年11月号「特集:勉強したくなる「習慣化」のススメ 7日間理論ドリル」を大幅に加筆修正したものです。


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