税理士・会計士・日商1級 絶対落とせない財表理論45ー第26回 税効果会計②


村上翔一(敬愛大学准教授)

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問題

法人税等の課税所得の計算に当たっては企業会計上の利益の額が基礎となるが、企業会計と課税所得とはその目的を異にするため、収益・費用(益金・損金)の認識時点や、資産又は負債の額に相違がみられるのが一般的である。税効果会計を適用しない場合には、課税所得を基礎とした法人税等の額が( ア )として計上され、法人税等を控除する前の企業会計上の利益と課税所得とに差異があるときは、法人税等の額が法人税等を控除する前の当期純利益と期間的に( イ )せず、将来の法人税等の支払額に対する影響が表示されないことになる。

解答・解説

ア 費用
イ 対応

税効果会計に係る会計基準の設定に関する意見書、二・1
課税所得から算定される法人税等と当期純利益が対応しない原因は、その計算基礎となる収益・費用と益金・損金の範囲が異なるからである。

◎復習しましょう!(バックナンバー)
第1回 棚卸資産①
第2回 棚卸資産②
第3回 棚卸資産③
第4回 棚卸資産④
第5回 棚卸資産⑤
第6回 有価証券①
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第8回 有価証券③
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第11回 有形固定資産①
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第17回 リース①
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第21回 引当金①
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第23回 引当金③
第24回 引当金④
第25回 税効果会計①

【執筆者紹介】
村上 翔一
(むらかみ しょういち)
明治大学大学院経営学研究科博士後期課程修了(博士(経営学))。明治大学専門職大学院会計専門職研究科教育補助講師、敬愛大学専任講師を経て現在敬愛大学経済学部准教授。
<主な論文>
「保有者における電子マネーの会計処理」『簿記研究』(日本簿記学会)第2巻第1号、2019年(日本簿記学会奨励賞)
「ICOに関する会計処理」『敬愛大学研究論集』第98号、2020年
「ブロックチェーン技術の進展と簿記」『AI時代に複式簿記は終焉するか』(岩崎勇編著)、税務経理協会、2021年
「コンセンサス・アルゴリズムの観点に基づく暗号資産の会計処理―マイニング、ステーキング、ハーベスティングの理解を通じて―」『敬愛大学研究論集』第100号、2021年 他

*本連載は、「会計人コース」2019年11月号「特集:勉強したくなる「習慣化」のススメ 7日間理論ドリル」を大幅に加筆修正したものです。


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