税理士・会計士・日商1級 絶対落とせない財表理論45ー第29回 税効果会計⑤


村上翔一(敬愛大学准教授)

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問題

( ア )とは、会計上の収益又は費用の額と税務上の益金又は損金の額との間に差異が生じており、当該差異のうち損益の期間帰属の相違に基づくものである( イ )について、当該差異が生じた年度に当該差異による税金の納付額又は軽減額を当該差異が解消する年度まで、( ウ )又は( エ )として計上する方法であり、計算に用いる税率は、( イ )が生じた年度の課税所得計算に適用された税率である。

解答・解説

ア 繰延法
イ 期間差異
ウ 繰延税金資産
エ 繰延税金負債

繰延法によって把握された差異は差異発生時の税率により繰越税金資産や繰延税金負債として処理される。当該差異の資産性や負債性を考えると、税率が変更された場合には、適切な金額とはならない。そのため、差異解消時の税率を用いる資産負債法が適用される。

◎復習しましょう!(バックナンバー)
第1回 棚卸資産①
第2回 棚卸資産②
第3回 棚卸資産③
第4回 棚卸資産④
第5回 棚卸資産⑤
第6回 有価証券①
第7回 有価証券②
第8回 有価証券③
第9回 有価証券④
第10回 有価証券⑤
第11回 有形固定資産①
第12回 有形固定資産②
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第14回 有形固定資産④
第15回 有形固定資産⑤
第16回 有形固定資産⑥
第17回 リース①
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第19回 リース③
第20回 リース④
第21回 引当金①
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第23回 引当金③
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第25回 税効果会計①
第26回 税効果会計②
第27回 税効果会計③
第28回 税効果会計④

【執筆者紹介】
村上 翔一
(むらかみ しょういち)
明治大学大学院経営学研究科博士後期課程修了(博士(経営学))。明治大学専門職大学院会計専門職研究科教育補助講師、敬愛大学専任講師を経て現在敬愛大学経済学部准教授。
<主な論文>
「保有者における電子マネーの会計処理」『簿記研究』(日本簿記学会)第2巻第1号、2019年(日本簿記学会奨励賞)
「ICOに関する会計処理」『敬愛大学研究論集』第98号、2020年
「ブロックチェーン技術の進展と簿記」『AI時代に複式簿記は終焉するか』(岩崎勇編著)、税務経理協会、2021年
「コンセンサス・アルゴリズムの観点に基づく暗号資産の会計処理―マイニング、ステーキング、ハーベスティングの理解を通じて―」『敬愛大学研究論集』第100号、2021年 他

*本連載は、「会計人コース」2019年11月号「特集:勉強したくなる「習慣化」のススメ 7日間理論ドリル」を大幅に加筆修正したものです。


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