【クイズでわかる消費税法のキホン】第24回:仕入税額控除⑧


税理士 加藤久也


条文や通達、Q&Aなどから受験勉強で役に立ちそうな論点をピックアップ。クイズ形式で手軽に消費税法のキホンを学ぶ連載です。なお、特に断りのない場合には、取引は国内において行われたものとして解答してください。


【問題】

当社の当課税期間における課税売上割合は95%以上であるが、「課税期間における課税売上高」が5億円を超えるため、仕入れに係る消費税額を個別対応方式により計算することとしました。当社は、当課税期間における特定課税仕入れについて納税義務はありますか。

【解答】

特定課税仕入れについての納税義務はありません。

【解説】

課税期間における課税売上高が5億円を超えるかどうかの判定(消費税法基本通達11-5-10)

法第30条第2項本文《仕入控除税額の計算》に規定する「課税期間における課税売上高が5億円を超えるとき」に該当するかどうかは、課税期間における課税売上高(同条第6項《課税期間における課税売上高》に規定する課税期間における課税売上高をいう。以下11-5-10において同じ。)によって判定するのであるが、当該課税期間が1年に満たない場合には、当該課税期間における課税売上高を当該課税期間の月数(当該月数は、暦に従って計算し、1月に満たない端数を生じたときは、これを1月とする。)で除し、これに12を乗じて計算した金額となることに留意する。
なお、課税期間における課税売上高に含まれる範囲は、1-4-2《基準期間における課税売上高等に含まれる範囲》と同様である。(平24課消1-7により追加)

特定資産の譲渡等に係る納税義務(消費税法基本通達5-8-1(注))

所得税法等の一部を改正する法律(平成27年法律第9号)附則第42条《特定課税仕入れに関する経過措置》及び第44条第2項《中小事業者の仕入れに係る消費税額の控除の特例に関する経過措置》により、当分の間、課税売上割合が100分の95以上の課税期間(簡易課税制度が適用されない課税期間に限る。)及び簡易課税制度が適用される課税期間については、その課税期間に行った特定課税仕入れはなかったものとして消費税法の規定が適用されるのであるから留意する。

<執筆者紹介>
加藤 久也(かとう・ひさや)
税理士/名城大学大学院非常勤講師(消費税法担当)
1991年、富山大学理学部卒。1991年~1995年、株式会社日立製作所に勤務。1998年、税理士試験合格。2000年、税理士登録。2002年、愛知県春日井市に加藤久也税理士事務所開業。税理士業のほか、1998年~2019年に名古屋大原学園、2016年より名城大学、2019年より愛知淑徳大学にて非常勤講師を務める。2017年より東海税理士会税務研究所研究員、2021年より同研究所副所長に就任。2019年より日本税法学会所属。著書に『ワークフロー式消費税[軽減税率]申告書作成の実務』(共著、日本法令)がある。

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第1回:課税対象①
第2回:課税対象②
第3回:課税対象③
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第5回:課税対象⑤
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第16回:非課税対象⑧
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