1日3分でボーダー突破♪ 税理士試験 計算×理論30題―【30日目】割賦販売(支払期限到来基準)


解 答

繰延割賦売上利益戻入  12,250円

繰延割賦売上利益戻出  19,600円

解 説

1 繰延割賦売上利益戻入

前期は未回収額60,000円のうち1,000円は回収期限が到来しているために差額59,000円(=60,000円-1,000円)について利益率25%による繰延割賦売上利益の戻出が計算されており14,750円が計上されています。

当期はこの金額のうち49,500円を回収していますが,この中の1,000円は前期に支払期限が到来しており繰延割賦売上利益の戻入の対象になりません。また当期末も回収期限到来済分が500円あります。この500円は戻入の対象になりますから注意が必要です。

繰延売上利益戻入:
(49,500円-1,000円+500円)×25%=12,250円

2 繰延割賦売上利益戻入  

当期売上分は回収の方が先行しており,期末には支払期限が到来している金額は存在しません。このようなときは回収されていない金額部分について繰延割賦売上利益の戻出の計算をすることになります。

繰延売上利益戻出:
(400,000円-330,000円)×28%=19,600円


(執筆者紹介)
堀川 洋(ほりかわ・よう)
堀川塾塾長
大学卒業後、税理士試験に合格。その後、専門学校において税理士講座の指導を約40年担当し、2010年に会計に関連する資格試験の受験を専門にした堀川塾を設立。受験指導を中心に、書籍の執筆や大学での講師など、幅広い経験をもつ。
主著に『電卓操作最短・最速攻略法〔第2版〕』(中央経済社)、『日商簿記受験生のための電卓操作完ぺき自習帳〔改訂版〕』『ここから始める理論暗記の極意』(いずれもとりい書房刊)など多数。

連載記事一覧
【1日目】現金勘定
【2日目】当座預金勘定
【3日目】企業会計原則
【4日目】商品売買(分記法)
【5日目】商品売買(売価還元法)①
【6日目】商品売買(売価還元法)②
【7日目】資産会計
【8日目】有価証券(満期保有目的債券)
【9日目】有価証券(その他有価証券)
【10日目】基本概念
【11日目】減価償却(定率法、償却保証率)
【12日目】減価償却(資本的支出)
【13日目】リース資産取引
【14日目】資産除去債務
【15日目】資産会計一般
【16日目】貸倒引当金(C/F見積法)
【17日目】貸倒引当金(貸倒懸念債権)
【18日目】貸倒引当金(破産更生債権等)
【19日目】固定資産会計
【20日目】外国為替
【21日目】為替予約(独立処理)
【22日目】社債(買入償還)
【23日目】社債(決算整理)
【24日目】棚卸資産の評価
【25日目】ストック・オプション
【26日目】退職給付引当金
【27日目】返品調整,製品保証引当金
【28日目】純資産会計
【29日目】金利先物取引
【30日目】割賦販売(支払期限到来基準)

※ 本連載は,会計人コース2015年2月号付録「簿・財  計算×理論 実力アップドリル[30日完成]」を編集部で再構成したものです。バックナンバーはこちらからお求めいただけます。


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