<直前期集中連載>財表理論 インプット&アウトプット同時マスター講座(第31回)―自己株式等会計基準②


2.自己株式及び準備金の額の減少等に関する会計基準②

(2)資本剰余金と利益剰余金の混同禁止
62.資本と利益の区別の原則の意義

 資本取引と損益取引とを明瞭に区別し,特に資本剰余金と利益剰余金とを混同してはならない。

(1) 資本取引・損益取引区別の原則
( ① )の観点から,維持されるべき資本は( ② )であり,これを運用し,維持してなお余りある( ③ )を確定しなければならないことを要請する原則である。

(2) 資本剰余金・利益剰余金区別の原則
( ④ )の観点から,( ⑤ )の峻別・維持を要請する原則である。ここで維持すべき資本は,( ⑥ )であり,これと( ⑦ )との峻別が要請される。
⇒「企業会計原則」第一・三,「企業会計原則注解」注2?,「基準」19項,→H19・57回①

63.資本剰余金の利益剰余金への振替を無制限に認める場合の問題点
 資本金及び資本準備金の額の減少によって生ずる剰余金を利益性の剰余金へ振り替えることを無制限に認めると,( ① )になり,また,資本金及び資本準備金の額の減少によって生ずる剰余金を( ② )。
⇒「基準」第19項,60項→H25・63回②

64.資本剰余金と利益剰余金間の振替が認められる場合とその理由
 利益剰余金が( ① )のときにその他資本剰余金で補てんするのは,資本剰余金と利益剰余金の混同にはあたらないと考えられる。もともと( ② )が問題になったのは,( ③ )である。( ① )になった利益剰余金を,将来の利益を待たずにその他資本剰余金で補うのは,( ④ )ものであり,( ② )の問題にはあたらないと考えられる。
⇒「基準」61項

(著者紹介)
早谷 準一
(はやたに じゅんいち)
専門学校東京CPA会計学院講師
東京CPA会計学院で、税理士コース財表理論を長年担当。また、中小企業診断士として各種研修、講義等活動の分野も広げている。『会計人コース』特集・付録等への執筆多数。著書に『明快図解 経営分析の基本』(祥伝社、共著)などがある。
(注)本連載は、『会計人コース』2018年5月号付録『すらすら財表理論』の内容を加筆・修正したものです。

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