<直前期集中連載>財表理論 インプット&アウトプット同時マスター講座(第25回)―負債概念


Ⅳ 負債会計①

1.負債概念

52.負債の定義
 ★★
 負債とは,過去の取引または事象の結果として,①報告主体が支配している経済的資源を放棄もしくは引き渡す義務,またはその同等物をいう。

53.修繕引当金の(1)定義と(2)負債性 ★★
(1) 修繕引当金とは,①毎期経常的に実施している固定資産の維持修繕作業を何らかの事情で②次期に先送りする場合に,③その費用を当期に見積計上するための引当金である。

(2) もし,④翌期に操業停止や対象設備の廃棄,または修繕を行う資金がない場合には,修繕は不要となる以上,修繕引当金を設定した決算日には,⑤第三者に対して経済的資源を引き渡す義務は生じていないため,⑥負債の定義を充足しているとはいえない

2.金融負債の評価

54.金融負債の評価基準に関する基本的考え方 
★★
 金融負債は,①借入金のように一般的には市場がないか,②社債のように市場があっても,自己の発行した社債を時価により自由に清算するには事業遂行上等の制約があるから,③デリバティブ取引により生じる正味の債務を除き,④債務額をもって貸借対照表価額とし,時価評価の対象としないことが適当である。

55.金銭債務に償却原価法が適用されるに至った理由 ★★
 ①金銭債権との整合性から金銭債務についても,その収入額と債務額とが異なる場合,当該差額は一般に②金利の調整という性格を有しているため。また,会社法では,③債務額以外の適正な価格をもって負債の貸借対照表価額とすることができることとされたからである。

*自宅学習などで音読可能であれば、ぜひ音読しましょう!


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