【1日1問!〇×会計クイズ】現金預金・金融商品⑤


加藤大吾
(公認会計士・税理士)

公認会計士試験(短答式)の財務会計論の計算&理論のレベルを想定した○×問題を、2021年5月の本試験まで毎日(月~金)出題! 

もちろん税理士試験の簿記論・財務諸表論、日商簿記1級の対策にも使えます。

○×問題

市場価格のない株式であるC社株式(100%保有、取得価額6,000円)について、C社の純資産2,000円、C社の貸借対照表に計上されている土地(帳簿価額1,000円、時価1,500円)であるとき、子会社株式評価損4,000円が計上される。

解 答

×

資産等の時価評価に基づく評価差額を加味すると、純資産額2,000円に土地の評価益500円を加算した2,500円が実質価額となる。よって、実質価額が著しく低下したために、6,000円(取得価額)-2,500円(実質価額)=3,500円について減損処理を行う。

(借)子会社株式評価損 3,500
 (貸)子会社株式 3,500

解 説

根拠となる会計基準・実務指針①:金融商品に関する会計基準

(6)時価が著しく下落した場合
21. 市場価格のない株式等については、発行会社の財政状態の悪化により実質価額が著しく低下したときは、相当の減額をなし、評価差額は当期の損失として処理しなければならない。

根拠となる会計基準・実務指針②:金融商品会計に関する実務指針

市場価格のない株式等の減損処理
92. 市場価格のない株式等は取得原価をもって貸借対照表価額とするとされている(金融商品会計基準第19項)が、当該株式の発行会社の財政状態の悪化により実質価額が著しく低下したときは、相当の減額を行い、評価差額は当期の損失として処理(減損処理)しなければならない(金融商品会計基準第21項)。

財政状態とは、一般に公正妥当と認められる会計基準に準拠して作成した財務諸表を基礎に、原則として資産等の時価評価に基づく評価差額等を加味して算定した1株当たりの純資産額をいい、財政状態の悪化とは、この1株当たりの純資産額が、当該株式を取得したときのそれと比較して相当程度下回っている場合をいう。

市場価格のない株式等については、実質価額が著しく低下したときには、減損処理の対象となります。このときの実質価額には、資産等の時価評価に基づく評価差額等を加味する点に注意してください。

〈執筆者紹介〉
加藤 大吾(かとう・だいご)
早稲田大学大学院会計研究科非常勤講師・公認会計士
2003年早稲田大学政治経済学部経済学科卒。2005年公認会計士登録。東京CPA会計学院にて公認会計士講座(簿記)・日商簿記検定講座の講師業務の傍ら、監査法人にて監査業務にも従事。2015年より早稲田大学大学院会計研究科非常勤講師。著書に『税理士試験 簿記論・財務諸表論 総合問題なるほど解法ナビ』(中央経済社)がある。


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