解答・解説
(注1) 利息及び配当金の受取額:1,070千円(受取配当金)
(注2) 利息の支払額
870千円(支払利息)+350千円(前期末の未払利息)-310千円(当期末の未払利息)=910千円
(注3) 法人税等の支払額
6,950千円(法人税等)+2,500千円(前期末の未払法人税等)-3,430千円(当期末の未払法人税等)=6,020千円
連載のおわりに
スポーツでも簿記の勉強でも,押さえておきたいコツがある。そのコツさえつかめれば,簿記の問題が解けるようになり,簿記の勉強も楽しくなるはずだが,いつまでも問題が解けないと簿記が嫌いになってしまう可能性が高い。そのコツは誰かに教わるものではなく,自分の実力に合ったものを,自分の経験からつかむ方法しかないと考えている。使いこなせる簿記の力を身につけるには,本連載で取り上げたような基本的な問題について,解答への道筋を自分で発見することが合格への大きな第一歩になろう。
読者の皆さんは,小学生のころに足し算や引き算などを教わったときのように,同じような問題を繰り返し解きながら,知識の理解を深めていくという経験をしたことが必ずあるはずである。簿記でも同じで,ただ単純にテキストを読んだだけでは知識は身につかないため,昔を思い出しながら,ノートとペンを用意して,頭で考えて,手を動かして,問題を解くといったアウトプットのトレーニングを繰り返すことが必要である。
そして,簿記を使いこなせる実力を身につけて,試験合格後に実務で活躍できる「人財」に成長されることを期待している。
〈執筆者紹介〉
加藤 大吾(かとう・だいご)
早稲田大学大学院会計研究科非常勤講師・公認会計士
2003年早稲田大学政治経済学部経済学科卒。2005年公認会計士登録。東京CPA会計学院にて公認会計士講座(簿記)・日商簿記検定講座の講師業務の傍ら、監査法人にて監査業務にも従事。2015年より早稲田大学大学院会計研究科非常勤講師。著書に『税理士試験 簿記論・財務諸表論 総合問題なるほど解法ナビ』(中央経済社)がある。
記事一覧
① 当座預金
② 現金
③ 有価証券
④ 貸倒引当金
⑤ 一般商品売買
⑥ 棚卸資産(売価還元法)
⑦ 工事契約
⑧ 特殊商品売買
⑨ 本支店会計
⑩ 固定資産・繰延資産
⑪ ソフトウエア
⑫ リース取引
⑬ セールアンドリースバック取引
⑭ 固定資産の減損
⑮ 社債
⑯ 資産除去債務
⑰ デリバティブ取引
⑱ 税効果会計
⑲ 純資産会計
⑳ ストック・オプション
㉑ 合併会計
㉒ 会計上の変更
㉓ 外貨建有価証券
㉔ 為替予約(独立処理)
㉕ キャッシュフロー計算書