税理士・会計士・日商1級 絶対落とせない財表理論45ー第18回 リース②


村上翔一(敬愛大学准教授)

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問題

リース取引を( ア )と( イ )に分類する際、まず( ア )かどうかの判定が行われる。( ア )とは、リース契約に基づくリース期間の中途において当該契約を解除することができないリース取引またはこれに準ずるリース取引で、借手が、当該契約に基づき使用する物件(リース物件)からもたらされる( ウ )を実質的に享受することができ、かつ、当該リース物件の使用に伴って、生じるコストを実質的に負担することとなるリース取引という。前者を( エ )、後者を( オ )と呼ぶ。( ア )に該当しないリース取引を( イ )と呼ぶ。具体的な判定基準として、リース料に関連する( カ )とリース期間に関連する( キ )の2つがあり、いずれかに該当する場合に( ア )と判定される。

解答・解説

ア ファイナンス・リース取引
イ オペレーティング・リース取引
ウ 経済的利益
エ 解約不能(ノンキャンセラブル)
オ フルペイアウト
カ 現在価値基準
キ 経済的耐用年数基準

リース取引に関する会計基準(企業会計基準第13号)、par.5
リース取引に関する会計基準の適用指針(企業会計基準適用指針第16号)、pars.5、9
法的形式上は解約不能であるとしても、解約に際し、相当の違約金を支払わなければならい等の理由から、事実上解約不能と認められるリース取引を解約不能のリース取引に準ずるリース取引として扱う(リース取引に関する会計基準の適用指針、par.6)。

◎復習しましょう!(バックナンバー)
第1回 棚卸資産①
第2回 棚卸資産②
第3回 棚卸資産③
第4回 棚卸資産④
第5回 棚卸資産⑤
第6回 有価証券①
第7回 有価証券②
第8回 有価証券③
第9回 有価証券④
第10回 有価証券⑤
第11回 有形固定資産①
第12回 有形固定資産②
第13回 有形固定資産③
第14回 有形固定資産④
第15回 有形固定資産⑤
第16回 有形固定資産⑥
第17回 リース①

【執筆者紹介】
村上 翔一
(むらかみ しょういち)
明治大学大学院経営学研究科博士後期課程修了(博士(経営学))。明治大学専門職大学院会計専門職研究科教育補助講師、敬愛大学専任講師を経て現在敬愛大学経済学部准教授。
<主な論文>
「保有者における電子マネーの会計処理」『簿記研究』(日本簿記学会)第2巻第1号、2019年(日本簿記学会奨励賞)
「ICOに関する会計処理」『敬愛大学研究論集』第98号、2020年
「ブロックチェーン技術の進展と簿記」『AI時代に複式簿記は終焉するか』(岩崎勇編著)、税務経理協会、2021年
「コンセンサス・アルゴリズムの観点に基づく暗号資産の会計処理―マイニング、ステーキング、ハーベスティングの理解を通じて―」『敬愛大学研究論集』第100号、2021年 他

*本連載は、「会計人コース」2019年11月号「特集:勉強したくなる「習慣化」のススメ 7日間理論ドリル」を大幅に加筆修正したものです。


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