解 答
商品勘定 23,700円
商品販売益勘定 25,460円
解 説
1 商品勘定
商品勘定は当期中の総仕入高から仕入値引と仕入割戻を控除します。また,売上に伴う販売品原価を控除し,売上返品の原価分だけを再度加算することになります。この時に売上割引は商品の返還はないので加算しないように(売上割戻の場合も同様)。
⑴ 期首商品と仕入高:
10,800円+(158,600円-4,600円-1,800円)=163,000円
⑵ 販売品原価:147,900円
⑶ 返品分原価加算額:10,320÷1.2=8,600円
⑷ 商品勘定残高:⑴-⑵+⑶=23,700円
2 商品販売益勘定
売上返品は利益部分を,売上値引きは総額を当初の販売益から控除します。また,売上割引は商品売買には関係ない取引です。
⑴ 当初販売益:
147,900円×20%=29,580円
⑵ 売上返品分:
10,320円×0.2/1.2=1,720円
⑶ 売上値引:2,400円
⑷ 商品販売益勘定残高:
⑴-⑵-⑶=25,460円
(執筆者紹介)
堀川 洋(ほりかわ・よう)
堀川塾塾長
大学卒業後、税理士試験に合格。その後、専門学校において税理士講座の指導を約40年担当し、2010年に会計に関連する資格試験の受験を専門にした堀川塾を設立。受験指導を中心に、書籍の執筆や大学での講師など、幅広い経験をもつ。
主著に『電卓操作最短・最速攻略法〔第2版〕』(中央経済社)、『日商簿記受験生のための電卓操作完ぺき自習帳〔改訂版〕』『ここから始める理論暗記の極意』(いずれもとりい書房刊)など多数。
連載記事一覧
【1日目】現金勘定
【2日目】当座預金勘定
【3日目】企業会計原則
【4日目】商品売買(分記法)
【5日目】商品売買(売価還元法)①
【6日目】商品売買(売価還元法)②
【7日目】資産会計
【8日目】有価証券(満期保有目的債券)
【9日目】有価証券(その他有価証券)
【10日目】基本概念
【11日目】減価償却(定率法、償却保証率)
【12日目】減価償却(資本的支出)
【13日目】リース資産取引
【14日目】資産除去債務
【15日目】資産会計一般
【16日目】貸倒引当金(C/F見積法)
【17日目】貸倒引当金(貸倒懸念債権)
【18日目】貸倒引当金(破産更生債権等)
【19日目】固定資産会計
【20日目】外国為替
【21日目】為替予約(独立処理)
【22日目】社債(買入償還)
【23日目】社債(決算整理)
【24日目】棚卸資産の評価
【25日目】ストック・オプション
【26日目】退職給付引当金
【27日目】返品調整,製品保証引当金
【28日目】純資産会計
【29日目】金利先物取引
【30日目】割賦販売(支払期限到来基準)
※ 本連載は,会計人コース2015年2月号付録「簿・財 計算×理論 実力アップドリル[30日完成]」を編集部で再構成したものです。バックナンバーはこちらからお求めいただけます。