
川上悠季(税理士)
こんにちは!税理士の川上悠季です。
今週も前回に引き続き、直前期こそ大切にしたい基礎論点に関する問題を出題します。
今回で、本試験前の最後の出題となります!
それでは、最後の5問に挑戦してみてください!
問題(全5問)
解答・解説
問1.〇
週2回以上発行される定期購読契約に基づく新聞の譲渡は軽減税率の適用対象となります。
問2.〇
自己破産した顧客の破産手続終結の決定があった場合や、破産管財人から内容証明郵便により配当がない旨の通知を受けた場合には、債務に係る債務者の財産の状況、支払能力等からみて当該債務者が債務の全額を弁済できないことが明らかであり、消費税法第39条第1項に規定する貸倒れの事実が生じたことに該当するため、貸倒れに係る消費税額の控除の規定の適用を受けることができます。
問3.〇
インフルエンザの予防接種は社会保険診療に該当しないため、当社が負担した予防接種費用は課税仕入れ等に該当します。また、全社員を対象としているため、会社全体の業務に係る課税仕入れとして、課税資産の譲渡等とその他の資産の譲渡等に共通して要するもの(共通対応課税仕入れ)に該当します。
問4.×
本問の国内の消費者に対するゲームアプリの配信は、特定プラットフォーム事業者であるA社が提供するデジタルプラットフォームを介して行われるものであり、A社を介して電気通信利用役務の提供に係る対価を収受していることから、プラットフォーム課税によりA社が電気通信利用役務の提供を行ったものとみなされるため、X社の課税売上げとはなりません。この場合、X社は、上記の他に国内で課税資産の譲渡等を行っておらず、申告書の差引税額に記載する金額がなければ、X社において消費税の申告・納税は不要となります。
問5.×
契約による貸付期間が1月未満の土地の貸付けは非課税取引とならないため、本問の土地の賃貸料は課税売上げとなります。
学習到達度とアドバイス
いかがでしたか?
今回は、問2が少し難しかったかもしれません。「自己破産が貸倒れの事実に該当するなんて知らなかった」という方もいるのではないでしょうか?
でもこの問題、知らなかったとしても基礎論点に立ち返ってよく考えれば、答えを導き出すことができます。貸倒れの事実の中に「債務に係る債務者の財産の状況、支払能力等からみて当該債務者が債務の全額を弁済できないことが明らかであること」が含まれていることを思い出せば、自己破産してしまったということは、これ以上債務の弁済はできない状態になったということだから、「債務の全額を弁済できないことが明らか」な場合に該当し、貸倒れに係る消費税額の控除が適用できるんじゃないかと推測することができます。
本試験では、見慣れない問題・知らない問題が出題されることもありますが、基礎論点に立ち返ってよく考えれば答えを導き出すことができる場合もあります。
本試験までの残り時間はあとわずかですが、是非ともこれを機に、基礎論点の理解があやふやなままになっていないか、最後の点検に臨んでいただけたらと思います!
それでは、試験当日の健闘を心よりお祈りしております!
【執筆者紹介】
川上 悠季(かわかみ・ゆうき)
慶應義塾大学卒業。
23歳で税理士試験官報合格(簿記論、財務諸表論、法人税法、消費税法、事業税)。
2022年日税研究賞入選。2024年新日本法規財団奨励賞(会計・税制分野 優秀)受賞。
自身が税理士受験生だったときにスマホアプリ「消費税法 無敵の一問一答」を開発。「楽しく学ぶ」をモットーに、アプリやウェブサイト、SNSなどを通じて消費税法の知識を広く発信している。
・X(@YukiKawa_Tax 本人アカウント)
・X(@mutekishouhizei 消費税法一問一答アプリアカウント)
・「消費税法 一問一答アプリ」公式ホームページ
<連載「基礎力チェック! 消費税課税判定クイズ」バックナンバー>
第1回:課税の対象
第2回:仕入税額控除制度
第3回:納税義務判定・簡易課税の適用判定
第4回:確定申告等
第5回:重要基礎論点
第6回:重要基礎論点










