解 答
売上原価 386,160円
繰延仕入諸掛 4,140円
解 説
棚卸減耗費は仕入諸掛の一部を負担しますが,商品評価損はその負担をする必要がないことがポイントです。
1 棚卸減耗費
棚卸減耗費は,商品が滅失した部分の仕入諸掛費を一部負担しなければなりません。
24,000円-23,000円+57,600円×(24,000円-23,000円)÷320,000円=1,180円
2 商品評価損
商品評価損は,仕入諸掛費を負担しないため,下記の方法で計算することができます。
23,000円+57,600円×23,000円÷320,000円-20,000円=7,140円
3 売上原価
仕入諸掛費を考慮して売上原価を計算し,この金額に棚卸減耗費1,180円と商品評価損7,140円を加算します。
24,200円+4,360円+320,000円+57,600円-24,000円-4,320円+1,180円+7,140円=386,160円
4 繰延仕入諸掛
期末負担額から,減耗部分に関わる180円だけを控除して計算します。
4,320円-57,600円×(24,000円-23,000円)÷320,000円=4,140円
(執筆者紹介)
堀川 洋(ほりかわ・よう)
堀川塾塾長
大学卒業後、税理士試験に合格。その後、専門学校において税理士講座の指導を約40年担当し、2010年に会計に関連する資格試験の受験を専門にした堀川塾を設立。受験指導を中心に、書籍の執筆や大学での講師など、幅広い経験をもつ。
主著に『電卓操作最短・最速攻略法〔第2版〕』(中央経済社)、『日商簿記受験生のための電卓操作完ぺき自習帳〔改訂版〕』『ここから始める理論暗記の極意』(いずれもとりい書房刊)など多数。
連載記事一覧
【1日目】現金勘定
【2日目】当座預金勘定
【3日目】企業会計原則
【4日目】商品売買(分記法)
【5日目】商品売買(売価還元法)①
【6日目】商品売買(売価還元法)②
【7日目】資産会計
【8日目】有価証券(満期保有目的債券)
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【15日目】資産会計一般
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【17日目】貸倒引当金(貸倒懸念債権)
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【21日目】為替予約(独立処理)
【22日目】社債(買入償還)
【23日目】社債(決算整理)
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【25日目】ストック・オプション
【26日目】退職給付引当金
【27日目】返品調整,製品保証引当金
【28日目】純資産会計
【29日目】金利先物取引
【30日目】割賦販売(支払期限到来基準)
※ 本連載は,会計人コース2015年2月号付録「簿・財 計算×理論 実力アップドリル[30日完成]」を編集部で再構成したものです。バックナンバーはこちらからお求めいただけます。