税理士・会計士・日商1級 絶対落とせない財表理論45ー第19回 リース③


村上翔一(敬愛大学准教授)

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問題

( ア )として判定された場合、借手はリース物件とこれに係る債務を( イ )及び( ウ )として計上する。その際の価額は、通常の売買取引に係る方法に準じて、リース料総額から( エ )の合理的な見積額を控除する方法による。( オ )が移転しない場合には、リース物件の貸手の( カ )等が明らかな場合は、リース料総額の( キ )と貸手の( カ )等のいずれか低い額、貸手の( カ )等が明らかでない場合には、リース料総額の( キ )と( ク )とのいずれか低い額となる。( オ )が移転する場合には、リース物件の貸手の( カ )等が明らかな場合は当該価額、貸手の( カ )等が明らかでない場合には、リース料総額の( キ )と( ク )とのいずれか低い額となる。( ケ )として判定された場合、通常の賃貸借取引に係る方法に準じて会計処理を行う。

解答・解説

ア ファイナンス・リース取引
イ リース資産
ウ リース債務
エ 利息相当額
オ 所有権
カ 購入価額
キ 現在価値
ク 見積現金購入価額
ケ オペレーティング・リース取引

リース取引に関する会計基準(企業会計基準第13号)、pars.10-11、15
リース取引に関する会計基準の適用指針(企業会計基準適用指針第16号)、pars.22、37
ファイナンス・リース取引の会計処理は、リース債務の評価を考えると、リース料総額の割引現在価値を利用することが、取得よりもリースを選択した借手の行動を反映すると考えられ、リース資産の評価を考えると、リース物件の価値による方法が考えられる(リース取引に関する会計基準の適用指針、par.105)。

◎復習しましょう!(バックナンバー)
第1回 棚卸資産①
第2回 棚卸資産②
第3回 棚卸資産③
第4回 棚卸資産④
第5回 棚卸資産⑤
第6回 有価証券①
第7回 有価証券②
第8回 有価証券③
第9回 有価証券④
第10回 有価証券⑤
第11回 有形固定資産①
第12回 有形固定資産②
第13回 有形固定資産③
第14回 有形固定資産④
第15回 有形固定資産⑤
第16回 有形固定資産⑥
第17回 リース①
第18回 リース②

【執筆者紹介】
村上 翔一
(むらかみ しょういち)
明治大学大学院経営学研究科博士後期課程修了(博士(経営学))。明治大学専門職大学院会計専門職研究科教育補助講師、敬愛大学専任講師を経て現在敬愛大学経済学部准教授。
<主な論文>
「保有者における電子マネーの会計処理」『簿記研究』(日本簿記学会)第2巻第1号、2019年(日本簿記学会奨励賞)
「ICOに関する会計処理」『敬愛大学研究論集』第98号、2020年
「ブロックチェーン技術の進展と簿記」『AI時代に複式簿記は終焉するか』(岩崎勇編著)、税務経理協会、2021年
「コンセンサス・アルゴリズムの観点に基づく暗号資産の会計処理―マイニング、ステーキング、ハーベスティングの理解を通じて―」『敬愛大学研究論集』第100号、2021年 他

*本連載は、「会計人コース」2019年11月号「特集:勉強したくなる「習慣化」のススメ 7日間理論ドリル」を大幅に加筆修正したものです。


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