村上 翔一
(敬愛大学経済学部准教授)
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問題 税効果会計①
期末に保有するその他有価証券(取得原価50,000円)の時価が40,000円であった。なお、その他有価証券の評価差額について、実効税率30%の税効果会計を適用する。
(1)全部純資産直入法を採用した場合のその他有価証券評価差額金の金額を答えなさい。なお、仕訳上、当該金額が借方と貸方のどちらに処理されるかについて、金額の後に括弧書きで明示すること。
(2)部分純資産直入法を採用した場合の投資有価証券評価損の金額を答えなさい。
解答・解説
(1)7,000円(借方)
(2)10,000円
全部純資産直入法とは評価差額の合計額を純資産の部に計上する方法、部分純資産直入法とは評価差益は純資産の部に計上し、評価差損は当期の損失として処理する方法である(金融商品会計に関する実務指針、par.73)。 全部純資産直入法を採用している場合、評価差額に係る繰延税金資産・負債を当該評価差額から控除して計上する(税効果会計に係る会計基準、第二・二・3)。
◎復習しましょう!(バックナンバー)
【問題1】概念FW①
【問題2】概念FW②
【問題3】概念FW③
【問題4】企業会計原則
【問題5】付随費用の計算
【問題6】有価証券①
【問題7】有価証券②
【問題8】有価証券③
【問題9】金融商品
【問題10】繰延資産①
【問題11】繰延資産②
【問題12】ソフトウェア
【問題13】商品売買①
【問題14】商品売買②
【問題15】棚卸資産①
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【問題22】減損①
【問題23】減損②
【問題24】変更・誤謬①
【問題25】変更・誤謬②
【問題26】現金預金
【執筆者紹介】
村上 翔一(むらかみ しょういち)
明治大学大学院経営学研究科博士後期課程修了(博士(経営学))。明治大学専門職大学院会計専門職研究科教育補助講師、敬愛大学専任講師を経て現在敬愛大学経済学部准教授。
<主な論文>
「保有者における電子マネーの会計処理」『簿記研究』(日本簿記学会)第2巻第1号、2019年(日本簿記学会奨励賞)
「ICOに関する会計処理」『敬愛大学研究論集』第98号、2020年
「ブロックチェーン技術の進展と簿記」『AI時代に複式簿記は終焉するか』(岩崎勇編著)、税務経理協会、2021年
「ブロックチェーンを活用した取引や簿記への影響―スマートコントラクトとトークンエコノミーを中心として―」『AI時代のコンピュータ会計と簿記―最終報告書―』(日本簿記学会簿記理論研究部会)、2021年
※本連載は「会計人コース」2020年2月号掲載「1問1分で時短復習 簿・財重要ポイント50」を加筆・修正したものです。