村上 翔一
(敬愛大学経済学部准教授)
本連載のねらい
① 本連載は、多忙な方が会計基準等の重要事項を短時間で確認できるように作成しました。
② このような作成方針から、問題は会計基準等に載っている文言から作成し、多くの会計基準等を取り扱いました。
③ 重要な概念や用語については穴埋め問題、数値問題は可能なかぎり簡略化した問題としました。
④ 解答・解説には問題や解答の根拠となる会計基準等の項数を示していますので、後日確認していただきたいと思います。なお、根拠となる会計基準等に関しては、企業会計基準委員会が公表した企業会計基準に関してはその略称を示し、それ以外の会計基準等は正式名称を示しています。たとえば、企業会計基準第1号「自己株式及び準備金の額の減少等に関する会計基準」は自己株式基準として示しています。
⑤ 近年公表されました、企業会計基準第29号「収益認識に関する会計基準」と企業会計基準第30号「時価の算定に関する会計基準」に関しては、そのなかでも最低限覚えておきたい概念・用語を問うておりますので、ぜひ解いていただきたいと思います。
アドバイス
会計基準はさまざまな議論を踏まえたうえで設定されます。
当該議論や基準設定の根拠は、意見書や企業会計基準の結論の背景に示されます。
会計処理を行うにあたって、その理論的背景を踏まえたうえで会計処理をすることが求められます。
そのため、理論の変遷、根拠となる概念や専門用語が記述問題では問われます。
本連載は、問題の特性上、会計基準等における重要な概念や用語等を問う問題となっています。
まずは、これらの用語等を覚えることが重要ではありますが、本来ならば会計基準等が設定された背景を踏まえて用語等を理解する必要があります。
したがって、単なる用語等の暗記が適切にできているかを確認するのではなく、本連載を機に会計基準設定時の議論の内容を確認していただきたいです。
そのために、解答・解説では根拠となる会計基準等を示しておりますので、後日確認してください。
本日から全50回、年内(12月31日)で完結予定です。
ぜひ年内に基礎を固めていきましょう!