連載|税理士・会計士 1日1問で簿・財 重要ポイント時短マスター50(第15回)ー棚卸資産①


村上 翔一
(敬愛大学経済学部准教授)

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問題 棚卸資産①

当社の期末商品帳簿有高は@100円が100個であった。期末に実地棚卸を行ったところ、期末商品の実地棚卸数量は98個、正味売却価額は@95円であった。この場合における棚卸減耗損と商品評価損を答えなさい。

解答・解説

棚卸減耗損200円
商品評価損490円 

恒久棚卸法(継続記録法)によって記録された帳簿残高は、実地棚卸によって把握された実際残高と比較され、相違がある場合には、実際残高と合致するように修正されなければならない(連続意見書第四、六)。通常の販売目的で保有する棚卸資産は、期末における正味売却価額が取得原価よりも下落している場合、当該正味売却価額をもって貸借対照表価額とする(棚卸資産基準、par.7)。

◎復習しましょう!(バックナンバー)
【問題1】概念FW①
【問題2】概念FW②
【問題3】概念FW③
【問題4】企業会計原則
【問題5】付随費用の計算
【問題6】有価証券①
【問題7】有価証券②
【問題8】有価証券③
【問題9】金融商品
【問題10】繰延資産①
【問題11】繰延資産②
【問題12】ソフトウェア
【問題13】商品売買①
【問題14】商品売買②

【執筆者紹介】
村上 翔一
(むらかみ しょういち)
明治大学大学院経営学研究科博士後期課程修了(博士(経営学))。明治大学専門職大学院会計専門職研究科教育補助講師、敬愛大学専任講師を経て現在敬愛大学経済学部准教授。
<主な論文>
「保有者における電子マネーの会計処理」『簿記研究』(日本簿記学会)第2巻第1号、2019年(日本簿記学会奨励賞)
「ICOに関する会計処理」『敬愛大学研究論集』第98号、2020年
「ブロックチェーン技術の進展と簿記」『AI時代に複式簿記は終焉するか』(岩崎勇編著)、税務経理協会、2021年
「ブロックチェーンを活用した取引や簿記への影響―スマートコントラクトとトークンエコノミーを中心として―」『AI時代のコンピュータ会計と簿記―最終報告書―』(日本簿記学会簿記理論研究部会)、2021年

※本連載は「会計人コース」2020年2月号掲載「1問1分で時短復習 簿・財重要ポイント50」を加筆・修正したものです。


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