税理士・会計士・日商1級 絶対落とせない財表理論45ー第3回 棚卸資産③


村上翔一(敬愛大学准教授)

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問題

棚卸資産の払出数量の把握方法には2種類存在する。棚卸資産の受け入れのつど、その物量を記録し、期末に行った実地棚卸の物量を把握し、期首保有数量と期中受入数量の合計から期末実地棚卸高を控除した物量を払出数量として計算する方法を( ア )と呼ぶ。また、棚卸資産の受け払いのつど、物量を記録し、常に帳簿上の棚卸資産の残高を把握する方法を( イ )と呼ぶ。両方法を用いて、期末帳簿棚卸高と期末実地棚卸高を把握し、その差額から( ウ )を把握する。

解答・解説

ア 棚卸計算法(実地棚卸法)
イ 継続記録法(恒久棚卸法、帳簿棚卸法)
ウ 棚卸減耗

連続意見書第四、第一・六
継続記録法は、資産管理や損益計算等に役立つとされるが手間を要する。そのため、重要性の高い資産に適用され、重要性の低い資産には棚卸計算法のみが適用されると考えられる。

◎復習しましょう!(バックナンバー)
第1回 棚卸資産①
第2回 棚卸資産②

【執筆者紹介】
村上 翔一
(むらかみ しょういち)
明治大学大学院経営学研究科博士後期課程修了(博士(経営学))。明治大学専門職大学院会計専門職研究科教育補助講師、敬愛大学専任講師を経て現在敬愛大学経済学部准教授。
<主な論文>
「保有者における電子マネーの会計処理」『簿記研究』(日本簿記学会)第2巻第1号、2019年(日本簿記学会奨励賞)
「ICOに関する会計処理」『敬愛大学研究論集』第98号、2020年
「ブロックチェーン技術の進展と簿記」『AI時代に複式簿記は終焉するか』(岩崎勇編著)、税務経理協会、2021年
「コンセンサス・アルゴリズムの観点に基づく暗号資産の会計処理―マイニング、ステーキング、ハーベスティングの理解を通じて―」『敬愛大学研究論集』第100号、2021年 他

*本連載は、会計人コース2019年11月号「特集:勉強したくなる「習慣化」のススメ 7日間理論ドリル」を大幅に加筆修正したものです。


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