【税理士試験】スキマ時間に効果絶大! 受験生が実践する「付箋」の活かし方とは?


「後悔しないほど勉強できたか?」

付箋に書かれた熱いスローガンがSNSで反響を呼んだ、税理士試験受験生のボザイ(@bozai888)さん。

独自の勉強法で簿記論・財務諸表論・消費税法に合格し、会計人コースWebでも度々お話を伺っています。

そんなボザイさんですが、スローガンを書くのはもとより、「付箋」を勉強にかなり活かしているとのこと。

定番の学習ツールですが、着実に合格を積み重ねる受験生は、付箋をどのように使っているのでしょうか。ボザイさん流の工夫を伺いました。

付箋には何を書いている?

――付箋にはどのようなことを書いているのでしょうか?

ボザイさん いま勉強している法人税法でいえば、基本的に計算に必要な公式を書いて壁に貼っています。

法人税法は、論点ごとに覚えなければいけない公式が多いので、それがほとんどですね。

たとえば「特別償却」という論点があって、固定資産の耐用年数ごとに会計処理が違ってくるので、そういった曖昧になりがちな知識を書いています。

付箋は、簿記論・財務諸表論(令和2年度合格)、消費税法(令和3年度合格)でも使っていて、簿記論も法人税法と同じように公式を書いていました。

財務諸表論も、勉強したのにどうしても頭から抜けてしまう理論を、消費税法も、課税・非課税の対象や、忘れやすい理論を書いていました。

他にも、イージーミスや理論の柱の頭文字を書いた付箋なども貼っていました。

また、付箋の他にバインダーも使っていて、付箋だと面積が限られてしまうので、付箋に書ききれない内容はA4用紙に書いてバインダーに挟んで吊り下げています。

――壁一面に付箋を貼っていますが、どんなタイミングで壁に貼ったり、はがしたりしていますか?

ボザイさん 内容を覚えた後に「なかなか定着しないな」と思ったものがあれば、付箋に書いて壁に貼るようにしています。

なので、学習序盤に付箋を使うことはないですね。法人税法なら、9月に勉強を始めたので、3~4ヵ月が経った今くらいから本格的に付箋を使っています。

ある程度できるようになってから、「できるようになったはずなのに抜けちゃうな」という部分を付箋に書いて壁に貼り、頭に定着させている感じです。

付箋をはがすタイミングとしては、「明らかに覚えた、もう忘れないだろう」というものははがしていますが、基本的にはそのままですね。

これまでも、直前に忘れやすい知識を付箋に書いて、それを毎日見返したり、写真をiPadに取り込んで試験会場近くのホテルで見返したり、最後まで活かすようにしていました。

知識を定着させるには、付箋を貼る「場所」を重視!

――付箋を貼るときに意識していることはありますか?

ボザイさん どこに何を貼るか、「場所」を重視しています。

今なら左上に「減価償却」、右上に「配当金」というように、論点ごとに付箋を貼る場所をある程度決めています。

そうすると、「あれはあそこに書いてあったな」と思い出しやすくなるんですね。

簿記論・財務諸表論では、どれを何色にするか、付箋の「色」も気にしていたのですが、これはあまり意味がなかったです。

――「場所」を重視するというのは、財務諸表論の受験時に「財表理論体系図」を作成されたボザイさんらしいですね。

ボザイさん財表理論体系図
◆iPadのアプリ「GoodNotes 5」で作成した財表理論体系図

ボザイさん 何か覚えるときに、それがどこに書いてあるのか、位置をリンクさせながら覚えるというのはあるかもしれないです。

そういった意味でいえば、iPadの弱いところって、一目でパッと見られる情報が少ないということなんですよね。

僕を含めて税理士試験の勉強にiPadを使っている人はいると思うのですが、2年くらい使ってきて、「ここはなんとかならないかな~」と思っています。

「財表理論体系図」 もそうですが、壁一面に付箋を貼れば、すぐに全体像を見ることができるので、より内容と位置がリンクしやすいように思います。

――iPadを駆使しているイメージがありましたが、アナログなツールもしっかり使っているのですね。

ボザイさん わりとアナログなものも使っているのですが、たしかに「意外だね」と言われることもあります(笑)。

ただ、付箋にもデメリットがあって、スペースが限られているので、簡単な公式や理論のワンフレーズしか書くことができないんですよ。

なので、いわゆるミスノートというか、ある問題に対してどんな間違いをしたのかなど、そういった具体的な内容をまとめるのに付箋は向いていないんですね。

具体的な数値を取り入れながら間違いを見直すのには、iPad(もしくは普通のノート)のほうが向いていると思います。

僕もたくさん書かなければいけない場合はiPadを使っていて、付箋を使うかiPadを使うかは「量」で分けている感じですね。

◆おすすめ付箋は「ポスト・イット強粘着」。

付箋でスキマ時間を有効活用!

――最後に、付箋を使うことによる効果を教えてください。

ボザイさん 壁一面に貼っているので、一目で情報がわかるというのはもちろん、「これだけ勉強したんだ感」も出るので、モチベーションにつながっています。

問題を解いていてわからないところがあれば、壁に貼った公式を見ながら解くこともありますね。

ほかにも、理論暗記をしていて集中力が切れたとき、ふと顔を上げると計算の公式が目に入るので、すぐに別の勉強に切り替えられるのも、僕としては嬉しいです。

頭が疲れてきたり飽きてきたりしたら、「よし、壁を見よう」という感じでリフレッシュしています。

ただ、それ以上に「復習」の材料としての役割が大きいですね。

歯を磨いているときとか、日常生活のなかで「覚えなければいけない知識」を一目で振り返るのに、付箋がかなり役立っています。

働きながら勉強しているので、学習時間の確保に悩むこともあるのですが、スキマ時間を活用できることが、効果としては一番大きいように感じています。

――繁忙期の今こそ、取り入れたいツールですね。参考になるお話をありがとうございました!


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