【税理士試験合格者に聞いてみた!】Q11 合格発表までの過ごし方は?


8月となり、ついに本試験!

受験生の皆さんの不安や緊張は相当なものだと思います。

そこで、そんな皆さんの励みとなるよう、合格者の方々に、さまざまなテーマの質問にお答えいただきました。

Q1 直前期の気分転換
Q2 実践していたゲン担ぎ
Q3 暑さ対策や体調管理
Q4 超直前の勉強面でやっておくとよいこと/やってはいけないこと
Q5 超直前の生活面でやっておくとよいこと/やってはいけないこと
Q6 当日の試験問題面におけるトラブルやハプニング、その対処法
Q7 当日の環境面におけるトラブルやハプニング、その対処法
Q8 やっておいてよかった試験会場での過ごし方
Q9 試験終了直後の過ごし方
Q10 自己採点はする? しない? するなら方法は?
Q11 合格発表までの過ごし方

超直前の過ごし方から試験直後の過ごし方まで、きっと今知りたい情報がどこかにあるはず。

本特集の最後となる、この記事の質問テーマは「合格発表までの過ごし方」

合格発表まで受験生の皆さんはどう過ごされるでしょうか? 試験の手ごたえや自己採点の結果によって、その過ごし方も変わってくるかもしれませんね。

税理士試験の先輩である合格者の方々がどのように過ごされたのか、さまざまな声が集まりましたので、ぜひ参考にしてみてください。


自分の感触として、明らかに不合格だと確信した場合は、再度その科目の勉強を続け、合格の感触が50%以上であれば、次の科目の勉強に進みました。

岩﨑 新:税理士(令和3年4月独立開業)、41歳、平成29年官報合格(簿・財・消・国・法)]

ボーダーライン以上であれば9月から新たな科目の学習を開始します。忙しい社会人は9月から学習していて損はありません。年内の目標は、仮に12月の結果発表で落ちてしまったときに、年明けから2科目同時学習ができるような体制を作ることです。

大槻 智也:税理士法人役員、33歳、平成29年官報合格(簿・財・法・消・住)]

・合格ライン付近の点数であれば、忘れない程度に勉強をして合格発表を待ちました。まだ科目が残っていたときは、次の科目を受講していました。遅かれ早かれ勉強することになるので、なるべく早く勉強することに意味があったと感じています。

・就職活動については、「本試験後」と「合格発表後」に多くの方が動きます。就職したい事務所が決まっている方は、このタイミングのほうが採用されやすいかもしれません。

亀山 陽太:税理士法人勤務、34歳、平成28年官報合格(簿・財・法・消・国)]

・本試験では、「やめてください!」と言われた瞬間に、合格したかどうかが直感的にわかります(まんべんなく解答できたとき、思ったよりできたときは合格しています)。基本は、その直感をもとに、次の科目を専門学校の講師と相談して決めました。

・専門学校で、実務家(税理士)の講演会があれば必ず参加し、名刺交換をしました。就職活動では、その講演の内容や名刺を参考にしました。

・5科目受験後に転職活動をしました。実際に役立ったのはハローワーク訪問です。パソコンで希望に合う事務所を絞り込み、担当者に相談すると、どのような履歴書や職務経歴書を書けばよいのか詳しく教えてくれます。具体的には、求人情報にある「仕事内容」を小見出しに、それぞれに対応する自己アピール文を書く(各個撃破方式)などです。

Kimur@x:税理士法人勤務、40歳、平成29年官報合格(簿・財・消・法・国)、ブログ「kimura count base」運営]

〈平成28年〉
本試験1週間後から簿記論の勉強を再開しました。9月以降は、「簿記論経験者クラス」と「固定資産税初学者クラス」を受講しました。

〈平成29年〉
8月末まで勉強を休み、家族に甘えていた家事に力を入れました。9月以降は、「所得税法初学者クラス」を受講しつつ、固定資産税は自習していました。

〈平成30年〉
本試験直後から大学院入試の準備(研究計画書作成など)をしました。9月以降は、「所得税法経験者クラス」を受講しながら、10月末の大学院入試の勉強をしました。

くまお:簿・財・所に合格、令和3年大学院修了、ブログ「税活.com」運営]

簿記論・財務諸表論・消費税法の3科目を受けた年、ちょうどボーダーラインで合格している自信はなかったのですが、次の科目に進むことに決めました。合格発表まで4ヵ月あるので、落ちていたとしても新しい科目の勉強を始めるのは無駄にならないと思ったからです。結果的には3科目合格していたため、新しい科目の勉強を始めていてよかったです。

清水 小綾:税理士、20代、平成29年官報合格(簿・財・消・事・法)]

9月から新規科目のカリキュラムを受講しました。また、資格の大原やTACの就職説明会に参加し、事前に気になっていた事務所の話を聞きました。

SKY:税理士法人勤務、30代、平成29年官報合格(簿・財・消・相・法)]

〈1年目終了後〉
簿記論・財務諸表論・消費税法の受験後は、9月から法人税法を受講ました。簿記論・財務諸表論は、ボーダーラインをある程度上回っており、合格の可能性が高いと感じたためです。一方、消費税法はボーダーラインぎりぎりでした。それでも、消費税法の結果にかかわらず、2年目は法人税法を受ける予定だったので、「9月からの法人税法の勉強は無駄にならない」と判断しました。

〈2年目終了後〉
法人税法の受験後は、すぐに税理士試験の勉強に取り掛かりませんでした。自己採点の結果、ちょうどボーダーラインだったためです。不合格の場合、他の科目を勉強していても再び法人税法に戻らないといけなくなり、その勉強が無駄になります。かといって、合格している可能性もあるため、9月から本腰を入れて再度、法人税法の勉強に取り掛かる気力も出ませんでした。そのため、結果が出るまでの9月~12月の4ヵ月間は、会社でしっかり仕事をこなし、今まで疎かになっていた分のリカバリーをしました。また、翌年8月の直前期に、十分に休暇を取得できるように実績作りをすることにしました。

〈3年目終了後〉
2年目終了後と同じような取り組みです。

鈴木 聖久:会社員、42歳、平成29年官報合格(簿・財・消・法・国)]

まずは次年度の受験科目の下準備として、専門学校にて配信されている体験講義動画を観ていました。

自己採点の結果・・・
合格確実ライン→9月から新しい科目へ!
ボーダーライン未満→9月から同じ科目をやり直し!
ボーダーライン→専門学校の講師に相談しましょう! 1人で悩まない!

私自身は、合格確実ラインかボーダーライン未満という極端な自己採点結果でした。しかし、9月からのスタートダッシュは、次年度の合格を確実にするために重要なポイントです!

フジハラ:税理士法人勤務、40歳、平成28年官報合格(簿・財・消・法・相)、現在は社労士試験に向けてラストスパートをかける受験生]

・自己採点後、実際の結果が出るまで次の科目は決められないと思い、何もしなかった年がありますが、完全に時間の無駄でした。自己採点の結果と自分の感覚をもとに合格の可能性がある場合には、次の科目に進んだほうがよいと思います。万一、結果が残念で年明けに元の科目に戻ることになっても、年内に勉強したことは、その翌年以降に活きるので無駄にはなりません。

・次の受験科目を決める際には受験仲間に相談していました。良い意味でも悪い意味でも、話を盛らない受験経験者の体験談を聞くのが一番参考になりました。

You:税理士・米国公認会計士、40代、平成29年官報合格(財・簿・消・法・相)]

9月からは新しい科目の勉強を始めていました。どの科目も、本気で勉強していたら、たとえ不合格で12月の合格発表後から勉強を再開することになっても十分に間に合います。そのため、自己採点の結果は、特に気にしていませんでした。

匿名:会社員、30代、平成28年官報合格(簿・消・財・相・法)]


いかがだったでしょうか? 

最後は、「合格発表までの過ごし方」をテーマにお答えいただきました。

ちなみに…! ご回答いただいた皆さんには、過去に雑誌「会計人コース」で合格体験記もご執筆いただいております。気になる方は、ぜひ2019年1月臨時増刊号や2020年1月臨時増刊号もチェックしてみてください。

いよいよ本日から税理士試験! 受験生の皆さんが、これまでの努力の成果を発揮できるよう応援しております。頑張ってください!


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