【1日1問!〇×会計クイズ】純資産・外貨建取引⑭


加藤大吾
(公認会計士・税理士)

公認会計士試験(短答式)の財務会計論の計算&理論のレベルを想定した○×問題を、2021年5月の本試験まで毎日(月~金)出題! 

もちろん税理士試験の簿記論・財務諸表論、日商簿記1級の対策にも使えます。

○×問題

決算に際して、当期に取得した満期保有目的の債券として保有するB社社債(取得価額950ドル、当期末の償却原価960ドル)について、1ドル当たりの為替相場は取得時100円、決算時105円、期中平均103円である。

(借)投資有価証券 5,800
 (貸)為替差益 5,800

解答

×

外貨建の償却原価による増加額は、期中平均相場により換算され、有価証券利息として処理する。

(借)投資有価証券 5,800
 (貸)有価証券利息 1,030
    為替差益  4,770

根 拠

外貨建取引等会計処理基準

注9 償却原価法における償却額の換算について
外貨建金銭債権債務及び外貨建債券について償却原価法を適用する場合における償却額は、外国通貨による償却額を期中平均相場により円換算した額による。

ワンポイントアドバイス

満期保有目的の債券は金銭債権の換算との整合性から、外貨建償却原価を決算時の為替相場により換算される。

〈執筆者紹介〉
加藤 大吾(かとう・だいご)
早稲田大学大学院会計研究科非常勤講師・公認会計士
2003年早稲田大学政治経済学部経済学科卒。2005年公認会計士登録。東京CPA会計学院にて公認会計士講座(簿記)・日商簿記検定講座の講師業務の傍ら、監査法人にて監査業務にも従事。2015年より早稲田大学大学院会計研究科非常勤講師。著書に『税理士試験 簿記論・財務諸表論 総合問題なるほど解法ナビ』(中央経済社)がある。


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