【マイ・オフ・タイム】初心を思い出させたDJの経験


寺村 航

こんにちは。公認会計士の寺……いや、DJ WATARUと申します。私はよく多趣味と言われるのですが、今回はその趣味の1つであるDJを紹介します。

DJを始めたきっかけ

もともと音楽がとても好きで、学生の頃からギターを趣味で弾いていました。受験勉強中も毎日1時間くらいは練習していて、この時間を勉強に充てていれば、「もっと早く合格できたのに」と思うほどです。

合格して監査法人に勤務してからは、バンド解散を機に音楽から遠ざかり、趣向はドローンや読書、ひとり旅などに向いていましたが、数年前にPerfumeのプロデューサーである中田ヤスタカさんのDJプレイをクラブで体験したことからダンスミュージックにハマりました。私の性格として、あるものをとことん好きになると、それを作る側になりたくなるということがあり、DJを観ているだけではなく、自分もプレイしたいと思うようになるまではあっという間でした。

DJは何をしているのか?

「DJって何をしてるの?」とよく聞かれます。私は、「曲を流して観客を楽しませる人」と定義しています。ちなみに、DJは事前に流す曲をあまり決めていません。その場の客層や雰囲気で即興で選曲をしていきます。曲が流れている間にヘッドホンを耳にあててデッキを操作しているのは、選曲を考えているのです。

DJの魅力

DJの一番の魅力は、多種多様なジャンルの音楽を扱うことができることです。私はいろんなジャンルが好きなので、DJのときはロック、ゆったりとしたR&B、ループ感のあるテクノ、邦楽も洋楽も女性ボーカルも男性ボーカルもすべてミックスします。このジャンルの幅広さはDJだけの特権でしょう。

DJは自宅で楽しむことができますが、私はそれに満足できず、クラブでもプレイをしていました。クラブでは観客の反応がダイレクトに伝わるので、非常にやりがいがありますが、残念な点もありました。それは、クラブは基本的に深夜営業、お酒を飲む場所、喫煙者が多いことです。私は健康志向の早寝早起き人間、お酒は飲まず、嫌煙者なので、クラブに全然向いていませんでした(笑)。それでも1年ほど続け、新しいステージへ進むためにクラブでの演奏を辞めました。

新しいことへ挑戦する理由

私はDJの他に、坐禅、茶道、合気道、ヨガ、カメラ撮影、戦場巡りなども継続してやっています。新しいことを始めるのは、初心者の気持ちを忘れずに謙虚になるためです。会計士、税理士は日頃「先生」と呼ばれているため、職場でも私生活でも横柄だったり、上から目線な人が多いと感じます。

私がDJを始めたときは、10歳下の若者達が「先輩」でした。「後輩」である私は彼らのプレイを尊敬し、敬語で接し、現場では雑用を請け負いました。他の趣味も同じです。こうしていると、「最近の若者は…」なんて気持ちは芽生えなくなりますし、他人に謙虚になることができます。ちょっと会計を知っているといっても、分野が変われば右も左もわからない素人ですから。私は永遠の初心者でありたいと思っています。

〈執筆者紹介〉
寺村 航( てらむら・わたる)
公認会計士・税理士/東京みなと会計事務所所長
2008年に公認会計士試験に合格。監査法人、事業会社を経て2018年に現事務所を開業。
実は資格に一切のこだわりがありません。興味のあることに没頭し、それを仕事にしていきたいと思っています。今ハマっているのは洋服作り。もしかすると数年後には会計事務所ではなくて、アパレル事務所をやっているかもしれませんね。ブログやってます。

※ 本稿は、『会計人コース』2020年6月号に掲載した記事を編集部で再編成したものです。


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