税理士・会計士・日商1級 絶対落とせない財表理論45ー第35回 連結会計⑤


村上翔一(敬愛大学准教授)

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問題

連結財務諸表を作成する際、時価により評価する子会社の資産及び負債の範囲については、( ア )と( イ )が考えられる。前者は、親会社が投資を行った際の親会社持分を重視し、親会社持分相当分の子会社の資産及び負債を時価評価する方法であり、後者は、親会社が子会社を支配した結果、子会社が企業集団に含まれることになった事実を重視し、子会社の資産及び負債のすべてを時価評価する方法である。現在、( イ )が採用されている。

解答・解説

ア 部分時価評価法
イ 全面時価評価法

連結財務諸表制度の見直しに関する意見書、第二部・二・5(1)(2)
連結財務諸表に関する会計基準(企業会計基準第22号)、pars.20、52、61
部分時価評価法と全面時価評価法の違いは評価差額の額である。前者は、非支配株主持分に相当する評価差額が計上されないのに対し、後者は、非支配株主持分に相当する評価差額が計上される。

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【執筆者紹介】
村上 翔一
(むらかみ しょういち)
明治大学大学院経営学研究科博士後期課程修了(博士(経営学))。明治大学専門職大学院会計専門職研究科教育補助講師、敬愛大学専任講師を経て現在敬愛大学経済学部准教授。
<主な論文>
「保有者における電子マネーの会計処理」『簿記研究』(日本簿記学会)第2巻第1号、2019年(日本簿記学会奨励賞)
「ICOに関する会計処理」『敬愛大学研究論集』第98号、2020年
「ブロックチェーン技術の進展と簿記」『AI時代に複式簿記は終焉するか』(岩崎勇編著)、税務経理協会、2021年
「コンセンサス・アルゴリズムの観点に基づく暗号資産の会計処理―マイニング、ステーキング、ハーベスティングの理解を通じて―」『敬愛大学研究論集』第100号、2021年 他

*本連載は、「会計人コース」2019年11月号「特集:勉強したくなる「習慣化」のススメ 7日間理論ドリル」を大幅に加筆修正したものです。


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