1日3分でボーダー突破♪ 税理士試験 計算×理論30題―【29日目】金利先物取引


解 答

1 前期分の先物取引精算

当座預金 30,300 / 先物取引保証金 30,000
            金利先物損益    300

2 当期分の繰延処理

金利先物商品 50 / 繰延税金負債  20
           繰延ヘッジ利益 30

解 説

1 前期分の先物取引精算

先物取引開始時の金利が0.8%であり決済時の金利が0.4%になっており,その指数99.20が99.60に上昇しています。この先物取引は買建取引です。したがって,指数上昇は先物利益が計上されることになります。

金利先物損益:
300,000円×(0.8%-0.4%)×3ヵ月/12ヵ月=300円

2 当期分の繰延処理

当期契約分も指数が上昇しているので,決算では短期3ヵ月分の利益を計上します。なお,この金額には繰延ヘッジの処理を行うことになります。

金利損益分:
100,000円×(0.65%-0.45%)×3ヵ月/12ヵ月=50円

繰延税金負債:
50円×40%=20円

繰延ヘッジ利益:
50円×60%=30円


(執筆者紹介)
堀川 洋(ほりかわ・よう)
堀川塾塾長
大学卒業後、税理士試験に合格。その後、専門学校において税理士講座の指導を約40年担当し、2010年に会計に関連する資格試験の受験を専門にした堀川塾を設立。受験指導を中心に、書籍の執筆や大学での講師など、幅広い経験をもつ。
主著に『電卓操作最短・最速攻略法〔第2版〕』(中央経済社)、『日商簿記受験生のための電卓操作完ぺき自習帳〔改訂版〕』『ここから始める理論暗記の極意』(いずれもとりい書房刊)など多数。

連載記事一覧
【1日目】現金勘定
【2日目】当座預金勘定
【3日目】企業会計原則
【4日目】商品売買(分記法)
【5日目】商品売買(売価還元法)①
【6日目】商品売買(売価還元法)②
【7日目】資産会計
【8日目】有価証券(満期保有目的債券)
【9日目】有価証券(その他有価証券)
【10日目】基本概念
【11日目】減価償却(定率法、償却保証率)
【12日目】減価償却(資本的支出)
【13日目】リース資産取引
【14日目】資産除去債務
【15日目】資産会計一般
【16日目】貸倒引当金(C/F見積法)
【17日目】貸倒引当金(貸倒懸念債権)
【18日目】貸倒引当金(破産更生債権等)
【19日目】固定資産会計
【20日目】外国為替
【21日目】為替予約(独立処理)
【22日目】社債(買入償還)
【23日目】社債(決算整理)
【24日目】棚卸資産の評価
【25日目】ストック・オプション
【26日目】退職給付引当金
【27日目】返品調整,製品保証引当金
【28日目】純資産会計
【29日目】金利先物取引
【30日目】割賦販売(支払期限到来基準)

※ 本連載は,会計人コース2015年2月号付録「簿・財  計算×理論 実力アップドリル[30日完成]」を編集部で再構成したものです。バックナンバーはこちらからお求めいただけます。


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