
ぱんな(31歳・税理士法人勤務)
合格科目:簿記論・財務諸表論(令和5年)、法人税法・消費税法(令和6年)
学習スタイル:資格の大原(通学)
▶画像は、ぱんなさんの学習机
ぱんなさんの令和5年の記事はコチラ
フルタイムで働きながら法人税法と消費税に合格!
社会人2年目から事業会社の経理業務に携わり、29歳のときにスキルアップのために税理士試験を本気で頑張ろうと決めました。長年にわたり経理として陰から会社を支えてきたからこそ、税理士として表舞台に立って働くことに憧れがありました。
一刻でも早く一人前の税理士になりたいと考え、簿記論と財務諸表論に合格したタイミングで税理士法人に転職しました。
そして、令和6年にフルタイムで働きながら初学で法人税法と消費税法の2科目に合格しました。今回の私の経験が働きながら税理士試験に挑戦する皆様の参考になれば幸いです。
働きながらの法消2科目受験について
選択必修科目である法人税に早めに合格したかったこと、インボイス制度の開始に伴い早めに消費税の知識を身に付けたかったことから、難しい挑戦であることを理解した上で2科目同時受験を決意しました。
法人税2コマ・消費税1コマの授業に毎週出席しつづけることは大変でしたし、法人税88題・消費税55題の理論暗記も苦しかったです。
大原の模試では平均点を取るのが精一杯で、合格目安とされている上位30%に入ったことはほとんどありませんでした。
2科目共倒れになることに危機感を覚え、5月に消費税を本命にすることを決意しました。
そして、消費税は55題全部暗記しましたが、法人税はAランク44題のみ暗記しBランク28題は読むだけに留めてCランク16題は捨てました。
結果的に2科目とも合格することができましたが、本試験後の自己採点では2科目ともボーダー付近だったので、合格発表までは「両方落ちてたらどうしよう」と不安な日々を過ごしました。
働きながら法消2科目を“合格可能性のあるレベル”まで持っていくことはできると感じましたが、働きながら法消2科目を“余裕をもって合格できるレベル”まで持っていくことは困難だと思いました。
工夫したこと〜法人税〜
法人税法の計算は個別問題の集合体なので個別問題をトレーニングすることが良いと言われていますが、私の場合は幅広く個別問題をまわす時間がなかったので総合問題を中心に取り組みました。
総合問題を中心に取り組むメリットは、Aランクの問題(多くの受験生が正解できる問題)に多く触れられることだと思います。
点取り項目の租税公課や納税充当金は毎回のように出題されますので自然とミスをしなくなっていきます。
また、減価償却を例にあげると、通常の限度額計算、少額減価償却資産、一括償却資産、資本的支出などのメジャーな項目は多く出題されますが、中古資産の耐用年数の見積もりの折衷法や増加償却などのマイナーな項目はたまにしか出題されません。
総合問題をたくさん解くことで自然とメジャーな項目を多く練習することができます。
読むだけに留めたBランクの理論は、本番で白紙にならないように内容を理解することを重視しました。本試験では保険差益の圧縮記帳と仮装経理がBランクからの出題でしたが、保険差益の圧縮記帳は計算の知識で作文し、仮装経理も内容を理解していたので金額の当てはめをすることができました。
しっかりと暗記することが一番ですが、難しい場合には中途半端な暗記よりも内容理解を優先した方が事例問題に対応できて良いと感じました。
工夫したこと〜消費税〜
消費税の計算は仮計算表を作らずにまとめて解答用紙に記入する方法をとっていました。
仮計算表を省略したのは時間短縮のためで、解答用紙に都度記入しなかったのは問題用紙と解答用紙をいったりきたりすることがストレスだったからです。
納税義務の判定まで行い原則計算であることを確認した後は、問題用紙に売上は赤色で「か(課税)」「め(免税)」「ひ(非課税)」「と(特定課税仕入れ)」「法31」などとメモをし、仕入れは青色で「か(課税売上対応)」「ひ(非課税売上対応」「き(共通対応)」などとメモしました。
また、適格請求書発行事業者以外からの仕入れは数字の後ろに×80%とメモするなどして、解答用紙に転記するために必要な情報を問題用紙に集約するようにしました。
この方法のメリットは問題用紙だけに集中できることで、デメリットは時間配分を誤ると解答用紙へ転記できずに時間切れとなってしまうリスクだと思います。
上記はあくまで私がやりやすいと感じた解き方です。皆様も早めに自分に合った解き方を見つけて、繰り返し練習することで総合問題の点数が伸びると思います。
理論暗記は回転数を重視しました。
覚えている理論は何も見ずに口に出す、うろ覚えの理論は赤シートで隠しながら口に出す、覚えてない理論は読むだけに留めるといったように強弱をつけながら、なるべく毎日1周できるように心掛けました。
事例問題については、自分なりの解答フォーマットを用意して繰り返し目を通すようにしました。
模試で新たなパターンに出会うたびに解答フォーマットを増やしていくことで直前期にはだいたいの事例問題に対応できるようになりました。
働きながら勉強を続けるコツ
①遅れずに授業を消化すること、②確認テストを受けられるレベルを最低限保つことの2つを徹底することが大切だと思います。
GWの時点でテストを受けられないレベル(着手できる問題が少なく暇な時間を過ごすレベル)だと、今年の税理士試験はもういいやと気持ちが折れてしまうと思います。
合格の目安として資格学校のテストで上位30%に入ることがよく挙げられますが、まずは平均点を目指すのでも良いので遅れずに授業を受けてテストを提出することを続けてみてください。
GWからでも成績は伸びます!
最後まで諦めずに一緒に頑張りましょう!