税理士・会計士・日商1級 Quizuで簿・財:基礎力チェック!(第79回)ー租税・税効果会計基準⑦(復習)


穂坂 治宏(税理士)

☆連載のねらいはこちら

Q1 次の租税が期中に仮払金勘定で処理されている場合の決算における修正仕訳の借方科目を示せ。当社は,仮払法人税等勘定は設けていない。

① 工場建設予定地に係る固定資産税及び都市計画税(工場の稼働前の期間に対する分)
② 本社建設用地の購入に際して納付した登録免許税
③ 法人事業税(外形標準課税部分)の中間納付額
④ 法人事業税(外形標準課税部分以外)の中間納付額
⑤ 法人税及び住民税の確定納付額
⑥ 法人税及び住民税の中間納付額
⑦ 道府県民税利子割額  

A
① 租税公課
② 土地
③ 租税公課
④ 法人税等
⑤ 未払法人税等
⑥ 法人税等
⑦ 法人税等

Q2 次の①~⑧を下記AからDに区分し,符号で示しなさい。
① 決算で減価償却費を80円計上したが,税務上の償却限度額は100円だった。
② 当期の交際費等の支出額は100円であり,その全額が損金の額に算入されない。
③ 貸倒引当金の繰入額は100円であり,税務上の繰入限度額は80円だった。
④ 従業員の業務中の過失により当社が負担した交通反則金は,全額が損金とならない。
⑤ 積立金方式による圧縮記帳を行い,税務上,100円が損金の額に算入された。
⑥ 貸倒損失の計上額は100円だったが,その全額が税務上は否認される。
⑦ 土地につき評価損100円を計上しているが,その全額が損金とならない。
⑧ 受取配当金として計上している金額のうち80円が益金の額に算入されない。

A 将来減算一時差異が生じる。
B 将来加算一時差異が生じる。
C 永久差異が生じる。
D 一時差異,永久差異ともに生じない。

A
A:③,⑥,⑦
B:⑤
C:②,④,⑧
Ⅾ:①

Q3 法人税等の性格は何か?

A
費用

Q4 税効果会計は,企業会計上の資産又は負債の額と課税所得計算上の資産又は負債の額に相違がある場合において,法人税その他利益に関連する金額を課税標準とする税金(以下「法人税等」という。)の額を適切に( ① )することにより,法人税等を控除する前の当期純利益と法人税等を合理的に( ② )させることを目的とする手続である。

A
① 期間配分
② 対応
*税効果会計基準 第一

Q5 繰延税金資産は,将来の法人税等の支払額を( ① )する効果を有し,一般的には法人税等の( ② )額に相当するため,資産としての性格を有する。

A
① 減額
② 前払
*税効果会計基準意見書二2

Q6 税効果会計の方法を2つ示せ(基準の採用する方法を先にあげること)。

A
資産負債法,繰延法
*税効果会計基準意見書三

◎復習しましょう!(バックナンバー)
第1回 金融商品会計基準①
第2回 金融商品会計基準②
第3回 金融商品会計基準③
第4回 金融商品会計基準④
第5回 金融商品会計基準⑤
第6回 金融商品会計基準⑥
第7回 金融商品会計基準⑦
第8回 金融商品会計基準⑧(復習)
第9回 棚卸資産会計基準①
第10回 棚卸資産会計基準②
第11回 棚卸資産会計基準③
第12回 棚卸資産会計基準④
第13回 棚卸資産会計基準⑤(復習)
第14回 商品売買①
第15回 商品売買②
第16回 商品売買③
第17回 商品売買④
第18回 商品売買⑤(復習)
第19回 固定資産Ⅰー①
第20回 固定資産Ⅰー②
第21回 固定資産Ⅰー③
第22回 固定資産Ⅰー④
第23回 固定資産Ⅰー⑤(復習)
第24回 固定資産Ⅱー①
第25回 固定資産Ⅱー②
第26回 固定資産Ⅱー③
第27回 固定資産Ⅱー④
第28回 固定資産Ⅱー⑤(復習)
第29回 リース会計基準①
第30回 リース会計基準②
第31回 リース会計基準③
第32回 リース会計基準④
第33回 リース会計基準⑤(復習)
第34回 減損会計基準①
第35回 減損会計基準②
第36回 減損会計基準③
第37回 減損会計基準④(復習)
第38回 繰延資産・無形固定資産①
第39回 繰延資産・無形固定資産②
第40回 繰延資産・無形固定資産③
第41回 繰延資産・無形固定資産④(復習)
第42回 研究開発費等会計基準①
第43回 研究開発費等会計基準②
第44回 研究開発費等会計基準③
第45回 研究開発費等会計基準④(復習)
第46回 引当金・退職給付会計基準①
第47回 引当金・退職給付会計基準②
第48回 引当金・退職給付会計基準③
第49回 引当金・退職給付会計基準④
第50回 引当金・退職給付会計基準⑤
第51回 引当金・退職給付会計基準⑥
第52回 引当金・退職給付会計基準⑦
第53回 引当金・退職給付会計基準⑧
第54回 引当金・退職給付会計基準⑨(復習)
第55回 資産除去債務会計基準①
第56回 資産除去債務会計基準②
第57回 資産除去債務会計基準③
第58回 資産除去債務会計基準④
第59回 資産除去債務会計基準⑤(復習)
第60回 概念FW①
第61回 概念FW②
第62回 概念FW③
第63回 概念FW④(復習)
第64回 純資産会計基準①
第65回 純資産会計基準②
第66回 純資産会計基準③(復習)
第67回 自己株式等会計基準・ストック・オプション会計基準①
第68回 自己株式等会計基準・ストック・オプション会計基準②
第69回 自己株式等会計基準・ストック・オプション会計基準③
第70回 自己株式等会計基準・ストック・オプション会計基準④
第71回 自己株式等会計基準・ストック・オプション会計基準⑤
第72回 自己株式等会計基準・ストック・オプション会計基準⑥(復習)
第73回 租税・税効果会計基準①
第74回 租税・税効果会計基準②
第75回 租税・税効果会計基準③
第76回 租税・税効果会計基準④
第77回 租税・税効果会計基準⑤
第78回 租税・税効果会計基準⑥

〈執筆者紹介〉
穂坂 治宏(ほさか・はるひろ)
税理士試験の簿記論と財務諸表論の受験指導をしている税理士(簿財法所消)。ネットスクールで簿財(標準)を担当。月刊誌「会計人コース」(現在は休刊)への執筆も多数。著書に『ど素人でもわかる簿記・経理の本』(翔泳社)などがある。

【編集部からオススメ!】

☆☆穂坂先生の次の著書は、財務諸表論の受験者の必読書です!☆☆

『税理士財務諸表論 穂坂式つながる会計理論【第2版】』
ネットスクール出版
定価:2,640円(税込)

ご購入はこちらから

☆☆SNSやブログでも積極的に受験情報を提供されています!☆☆

ツイッター(@bokironkousi)
毎日提供されている理論・計算の問題は、受験生なら必見!

ブログ「税理士試験 簿記論 講師日記」
これまでに蓄積された膨大な記事は、学習内容・勉強法ともに受験生が困ったときの貴重な情報源!

note
「資産の評価は原価か、時価か-混合測定という考え方」「リサイクリングは何がわかりにくいのか?」など、受験生が理解しにくい論点などの解説が掲載されています。

*本連載は、「会計人コース」2019年3月号「忙しくても〈簿・財〉電卓いらずのちょい解きエクササイズ67」を大幅に加筆修正したものです。


関連記事

【広告企画】会計大学院(アカウンティングスクール)12校の魅力を探る!

重版出来✨『わかる! 使える! うまくいく! 内部監査 現場の教科書』

【広告のご案内】掲載要領(PDF資料)

ページ上部へ戻る