【1日1問!〇×会計クイズ】商品売買・収益認識⑩


加藤大吾
(公認会計士・税理士)


公認会計士試験(短答式)の財務会計論の計算&理論のレベルを想定した○×問題を、2021年5月の本試験まで毎日(月~金)出題! 

もちろん税理士試験の簿記論・財務諸表論、日商簿記1級の対策にも使えます。


【〇×問題】

顧客に商品10,000円を販売し、1ポイント=1円で使用できる自社ポイントを1,000ポイント付与した。なお、ポイントは必ず使用されるものと見込まれている。

(借) 現金 10,000
 (貸) 売上 9,000
 契約負債 1,000

【正解】 ×

自社ポイントの独立販売価格は、1,000ポイント×1円×100%(使用確率)=1,000円となる。よって、取引価格を商品の独立販売価格10,000円とポイントの独立販売価格1,000円の比率で配分する。

(借) 現金 10,000
 (貸) 売上 9,091
 契約負債 909

【根拠となる適用指針】

企業会計基準適用指針第30号「収益認識に関する会計基準の適用指針」

48. 顧客との契約において、既存の契約に加えて追加の財又はサービスを取得するオプションを顧客に付与する場合には、当該オプションが当該契約を締結しなければ顧客が受け取れない重要な権利を顧客に提供するときにのみ、当該オプションから履行義務が生じる

この場合には、将来の財又はサービスが移転する時、あるいは当該オプションが消滅する時に収益を認識する。

重要な権利を顧客に提供する場合とは、例えば、追加の財又はサービスを取得するオプションにより、顧客が属する地域や市場における通常の値引きの範囲を超える値引きを顧客に提供する場合をいう。

50. 履行義務への取引価格の配分は、独立販売価格の比率で行うこととされており(会計基準第66項)、追加の財又はサービスを取得するオプションの独立販売価格を直接観察できない場合には、オプションの行使時に顧客が得られるであろう値引きについて、次の(1)及び(2)の要素を反映して、当該オプションの独立販売価格を見積る。

(1) 顧客がオプションを行使しなくても通常受けられる値引き
(2) オプションが行使される可能性

収益認識に関する会計基準では、顧客から10,000円(取引価格)を受け取り、商品を合計11,000円分(独立販売価格の合計)の引き渡す義務があると考えるため、取引価格を独立販売価格の比率で按分することになります。
また、オプションの独立販売価格について、オプションが行使される確率を見積り、計算に反映させるあるので注意しましょう。

〈執筆者紹介〉
加藤 大吾(かとう・だいご)
早稲田大学大学院会計研究科非常勤講師・公認会計士
2003年早稲田大学政治経済学部経済学科卒。2005年公認会計士登録。東京CPA会計学院にて公認会計士講座(簿記)・日商簿記検定講座の講師業務の傍ら、監査法人にて監査業務にも従事。2015年より早稲田大学大学院会計研究科非常勤講師。著書に『税理士試験 簿記論・財務諸表論 総合問題なるほど解法ナビ』(中央経済社)がある。


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