税理士・会計士試験受験生が、法人税法を効率よくマスターするためのポイントはこれだ!


2 『法人税法入門講義(第4版)』の特徴は?

―ご著書『法人税法入門講義』の特徴は、理論と計算が同時に学習できること、コンパクトであることの他に、どのようなものがありますか?

毎年改訂しているので、税制改正もバッチリフォロー

金子 通常の法人税法の書籍では、総論→益金→損金→……という順に解説しているものが多いと思います。
 しかし、本書は読者の理解を促すため体系に工夫をしています。
 目次をご覧いただきましょう。

<目 次>
第1章 法人税法の基礎的事項
第2章 所得金額と法人税額の計算
第3章 益金の額と損金の額
第4章 交際費等
第5章 寄附金
第6章 同族会社に対する課税と役員給与の損金不算入
第7章 租税公課
第8章 受取配当等の益金不算入と所得税額控除
第9章 有価証券
第10章 棚卸資産
第11章 減価償却
第12章 圧縮記帳
第13章 繰延資産
第14章 貸倒損失と貸倒引当金
第15章 その他の項目
第16章 組織再編税制、グループ法人税制、国際課税

 本書では、これまでの講義・指導経験から、初学者がより理解しやすいように、概要の説明 (1~3章)に続き、交際費等のその期間の費用や収益の取扱い(4~8章)とし、その後に減価償却資産等の前後の期間との関係を考慮する必要のある項目(資産や負債等に関する項目、9~15章)という順番にしています。

 交際費等の項目(4~8章)では、企業会計では費用処理されていることが前提として、税務調整をする項目が多く、法人税法上の取扱いのみを意識して学習することができます。

 これに対し、減価償却資産等の項目(9~15章)では、企業会計において資産計上した金額や当期の費用とした金額を理解した上で、法人税法上の取扱いを理解し、その差異として税務調整を行う必要があります。
 これには減価償却超過額のように過去の税務調整項目の取扱いも考慮する必要があり、慣れない人には若干難しく感じられるものと思われます。

 このため、本書では、資産や負債等に関する項目を後半とする順番にし、比較的理解しやすい項目から徐々に税務調整を理解できるような流れとしています。
また、資産や負債等の項目では、企業会計と法人税法の差異を丁寧に解説しています。

 上記に加え、この点も本書の大きな特徴ですね。


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