【知っておきたい!会計“外”のコト】第1回:給与計算

パブロフ簿記のよせだ先生

よせだあつこ

本サイトをご覧のみなさまは、税理士、会計士、簿記の受験生の方が多いと思います。受験を通して会計の知識は身につけられますが、実際に働いてみると「会計“外”」の知識も求められる場面があります。

そこで、このコラムでは、会計人として働いていくうえで知っておきたい「会計“外”」のことについて、毎回テーマを決めてご説明します。

今回は「給与計算」について勉強しよう

今回は給与計算です。自分で計算するだけでなく、クライアントから質問される場面も多い給与計算。実はかなり緻密な計画と複雑な計算が必要です。

株式会社における、おおまかな給与計算のスケジュールは次のようになっています。締め日と支給日は、事前に決めておきますが、締め日から支給日の間に給与計算をするので短すぎると大変です。一般的には月をまたがないように、月の前半に締め日、月の後半に支給日とすることが多いです。だから毎月25日に給料日の企業が多いのですね。

スケジュールからもわかるように、給与計算に関係する項目は大きく4つに分けられます。

1 給与…基本給だけでなく、手当、交通費もある。
2 税金…所得税、住民税。
3 労働保険…労災保険、雇用保険。
4 社会保険…健康保険、厚生年金保険。

税金、労働保険、社会保険は給与計算のときに同時に扱うことが多いので混同しがちですが、それぞれ管轄が違うため、保険料率や計算方法、納付場所が違うことに注意が必要です。  

今回は給与計算の概要を紹介しました。今後このコラムで、もっと詳しい内容も書いていきたいと思います。お楽しみに。

〈執筆者紹介〉
よせだあつこ
willsi株式会社取締役/公認会計士
監査法人トーマツを経てwillsi株式会社を設立。簿記学習アプリ「パブロフ簿記」はシリーズ累計30万ダウンロードの大ヒット。主な著書に『パブロフくんと学ぶはじめてのプログラミング』『パブロフくんと学ぶITパスポート〈第2版〉』『パブロフくんと学ぶ電卓使いこなしBOOK』(いずれも中央経済社)などがある。監査法人や自身の会社での実務経験から,わかりやすい解説・合格できる解法を受験生へ伝えている。

※ 本稿は、『会計人コース』2019年9月号に掲載した記事を編集部で再編成したものです。


記事一覧
第1回:給与計算
第2回:IT
第3回:内部統制
第4回:現金実査
第5回:役員報酬
第6回:固定資産
第7回:労働者と使用者
第8回:給与計算と税金
第9回:実地棚卸
第10回:法律
第11回:IT用語
最終回:調べること


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