
H.O
【編集部より】
税理士試験まであと1カ月ほどとなりました。受験生の皆さんは追い込みに余念がないと思います。そこで、本記事では合格者の方々が本試験直前にどのような勉強に取り組んでいたかをご紹介いただきます。ぜひ参考にして、残りの時間を効率よく勉強し、本番まで突き進んでください!
本試験の時間割を意識したタイムスケジュール
直前期の勉強時間は、平日は4時間、休日は10時間程度でした。
平日のスケジュールについては、朝の1時間に加え、仕事後に3時間程度勉強していました。朝は苦手な個別論点の復習を行い、夜は総合問題を1題解き、残りの時間は理論の暗記に充てていました。
休日のスケジュールは、土日ともに朝の8時半には予備校の自習室に到着し、午前9時から午後8時頃まで自習室に籠って勉強していました。具体的には、午前中に総合問題を2題解き、1時間の昼食時間を経て、午後も総合問題を1題解き、残りの時間は基本的に理論の暗記に充てていました。
本試験では簿記論が午前9時から行われ、その後、休憩時間を挟んで、財務諸表論が実施されます。脳と身体を本試験に向けて慣らしていく意味でも、本試験の時間割を意識した内容の自習は効果的であると思います。
勉強に取り組む際の意識
「これが本試験」と言い聞かせる!
本試験1ヵ月前は、大手予備校の模擬試験の結果が出揃う時期で、その結果を受けて、本試験までの対策を練ることになると思われます。私の場合、財務諸表論の理論は概ね仕上がっていましたが、簿記論と財務諸表論の計算の点数が安定していませんでした(A論点であってもケアレスミスが2~3ヵ所程度ある状態)。
本試験は受験生の誰もが極度の緊張状態になるので、プレッシャーという制約を受けずに解くことができる答練や模擬試験とは同じように解くことはできません。
そのため、直前期に総合問題を解く際は、常に「これが本試験! これで合格点に達しなかったら落ちる!」と自身に言い聞かせながら解くことを意識し、ケアレスミスをした際は「本試験だったら不合格!」と言い聞かせ、猛省するよう心掛けていました。
問題文をゆっくり読む!
これは多くの受験生が盲点になりがちだと思います。大手予備校が作成する答練や実力判定模試は、落とすために作成されているものではなく、科目ごとの習熟度を測るために用いられるものであると認識していました。
そのため、問題文の「資料の読み取りにくさ」や「クセ」を感じることはありません。要は「適切な仕訳ができますか?」と受験生に問う練習といえます。
一方で、本試験は落とすための試験です。そのため、仕訳は慣れていても、本試験特有の表現をした問題文に対して、その問題内容の理解は慎重に対応する必要があると思われます。
このような本試験の傾向を踏まえ、直前期に総合問題を解く際は、慎重に問題文を読み進めるよう意識していました。
本試験を意識した勉強 ~ストレスに慣れる!~
騒音への対応
普段の自習において、耳栓やノイズキャンセリング式イヤホンを着用することによりノイズを軽減し、集中力を高めて勉強に取り組んでいる受験生は多いかと思われます。実際、私の通っていた予備校の自習室で自習している受験生も多くはそのようにしておりました。しかし、本試験ではそうはいきません。開始後早々に電卓の音が教室中に鳴り響きます。そのため、直前期の学習においては、本試験の環境により近い環境で練習することが効果的であると思われます。
机の使用範囲を一回り小さく!
本試験では机の使用範囲が限られてきます。限られた机の面積で試験問題を解かなければならない可能性は十分あり得ますので、机の使用できる範囲に制約をかけた状態で答練等を解くことも直前期の対策としては有効であると思います。
理論と計算の比率・勉強内容
理論について、平日は最低1時間、休日は3時間程度を費やしていました。また、電車での移動時間や最寄り駅から自宅までの徒歩時間も理論に充てていました。それ以外は計算に充てていたので、理論より計算に充てた勉強時間の比率のほうが高かったです。
次に勉強内容ですが、計算は総合問題を中心とし、個別問題はミスした内容を強化するために補足的に行っていました。理論については、新規論点を覚えることは少なく、暗記している内容の精度の向上を目指し勉強に取り組んでいました。
リフレッシュ方法
私は、日課でランニングをしており、本試験前においても、1時間程度のランニング時間は必ず確保していました。ランニングを行うことで、メンタルバランスが整うほか、血行が良くなることで代謝も上がり、それにより免疫も向上することからフィジカルの安定感にもつながります。
人それぞれリフレッシュ方法は様々ですが、私は質の高い自習にするためには、直前期においてもリフレッシュの時間は必要だと思っています。
試験1週間前から本試験までの過ごし方
この時期、最も気を付けていたことが「体調」です。私はこれまで中学入試、大学入試、公務員試験といくつかの試験を受験してきましたが、それら全ての試験において、併願先も含めると受験のチャンスは何回かありました。
しかし、税理士試験は1年に1回のみです。仮に年間1,000時間を勉強に充てたとしたら、本試験の時間はその0.2%に過ぎません。その0.2%に勉強してきた内容の全てを結集させる必要があることから、当日のコンディションは完璧に近い状態にする必要があると考えていました。
そのため、本試験1週間前から本試験当日までは睡眠時間の確保を最優先事項とし、勉強については、理論・計算ともにミスした箇所を重点的に解き直すスタイルで過ごしていました。また、本試験3日前くらいから、理論の最後の総復習として、テキストを1~2周まわし、全項目を総復習しました
当日の過ごし方
試験会場には試験開始の1時間前には到着するように自宅を出発しました。
会場に到着してからは、理論テキストを軽く見直す程度の復習をしました。また、会場の隅のほうでストレッチを行い、身体をほぐしました。
そして、開始30分前にはチョコレートを補給し、たくさんのブドウ糖を供給した状態で本試験に挑みました。
簿記論の試験が終わると、昼休憩を経て、財務諸表論の試験があります。当日の昼食は「おにぎり、バナナ、チョコレート、少し値段が高めの栄養ドリンク」にしました。
そして、10分程度の仮眠を取りました。仮眠の有効性は医学的にも証明されていることから、財務諸表論の本試験でも全力を出し切れるよう、簿記論と2科目受験をされる方は、休憩時間に短時間の仮眠をとることをお勧めします。
最後に
直前期は精神的に不安定な日々が続くと思われます。その不安を自信に変えるためには、机と向き合って勉強する他ないと思います。
時には悔しくて涙を流す日もあるかもしれません。私も答練の結果が良くなく、悔し涙を流したことがありました。
しかし、本試験で結果を出せば、それまでの答練等の結果は合否に一切関係ありません。
受験生の皆さまが悔いなく最後まで走り切れることを心から望んでおります。
本試験まであと少しです。頑張ってください。
【プロフィール】
H.O
地方公務員として「税、困窮者支援、児童福祉、都市計画」の部署に配属され、様々な業務を経験してきました。行政はジョブローテーションが頻繁に行われるため、専門職でない限り、専門性を身に付けて自身の強みを見出すことが難しいです。私自身、「専門性を身に付けて、成長を感じながら、働きたい!」というキャリア志向があったため、令和4年度から税理士試験を受験し始めて、4年間で3科目合格しました。また、令和8年4月から税法科目の免除を目的とし、大学院へ通学しています。
<税理士試験受験歴>
令和4年度:簿記論×
令和5年度:簿記論〇、財務諸表論〇
令和6年度:固定資産税×
令和7年度:固定資産税〇
令和8年度:大学院へ進学
<受験スタイル>
仕事と勉強の両立(※専念期間はありません)
<総勉強時間>
5,000時間弱
【H.Oさんの記事紹介】
・「【税理士合格体験記】市役所に勤務しながら3科目合格。固定資産税に苦労するも、独自の勉強法で全国模試2位も獲得!」
・「どうやった?どうだった?税法大学院入試対策~【前編】準備したこと」「【後編】実際の試験について」



-150x112.png)







