【税理士合格体験記】仕事・未就学児の育児をしながら、独学で簿・財W一発合格!


マンタ(30代・会社員)

【受験情報】
合格科目:簿記論・財務諸表論(いずれも2025年)、受験回数:1回
学習スタイル:独学
▶サムネイルは使用した教材

税理士を目指したきっかけ

現在、3歳の子どもを育てています。

現在の職場は自宅から遠く、仕事内容もやや特殊であるため、子どもが就学した際にはもっと寄り添える時間を確保したいと考えるようになりました。そこで、近場で働けて、かつ状況に応じて柔軟に対応できる職業を探す中で、働きながら資格取得を進められる税理士という仕事に興味を持ちました。

税務や会計は未経験でしたが、自分がその世界でやっていけるのかを確かめたくて、まずは2024年5月~8月に簿記3級と2級を受験し、合格しました。思った以上に学習が楽しく、税理士試験への挑戦を決めました。

勉強する習慣が途切れて久しかったため、まずは独学で「自分が継続できるか」を確かめるところから始めました。

使用した教材と独学の進め方

独学では、教材選びを慎重にしました。独学合格者の情報を参考にして、理解しやすいものを中心に揃えました。

基礎・解き方の理解のために使用した書籍

『みんなが欲しかった!税理士簿記論の教科書』(TAC出版)
『みんなが欲しかった!税理士財務諸表論の教科書』(TAC出版)
『簿記論 個別問題の解き方/総合問題の解き方』(TAC出版)
『財務諸表論 計算問題の解き方/理論答案の書き方』(TAC出版)
『税理士受験シリーズ (財務諸表論33)』(TAC出版)

特に、『簿記論 個別問題の解き方/総合問題の解き方』は、解説が丁寧で、初学でも迷いにくかったです。ここで一度「解き方の型」を作ってから税理士受験シリーズに進んだので、行き詰まることはほとんどありませんでした。

演習に使用した書籍

『税理士受験シリーズ (簿記論1~4/財務諸表論6,7,8,10)』(TAC出版)
『会計人コース BOOKS 直前予想問題集(簿記論/財務諸表論)』(中央経済社)

模試と直前対策

利用したのは次のとおりです。

・ TAC模試/大原模試
・ TACファイナルチェック

模試は自分の立ち位置が分かるだけでなく、会場の雰囲気にも慣れることができました。独学だと他の受験生との比較がしにくいので、模試は良い刺激になりました。

成績は、

・ TAC:簿記論 上位3.7%、財表 上位0.7%
・ 大原:簿記論 上位17.83%、財表 上位30.65%

と自分の予想以上に良く、自信にもつながりました。

一方で、総合問題が弱点であることにも気がつき、以降の学習方針の調整に役立ちました。

ファイナルチェックは直前期のマンネリを防ぐのにちょうど良く、間違えた部分や曖昧な論点の復習にも使いました。

1年間の学習の流れ

育児・家事・仕事に合わせて、無理なく続けられるように計画を立てました。

8月〜12月

• 教科書と付属問題集で基礎固め(簿記論→財務諸表論)
• 解き方シリーズで基本的な処理を身につける

1月〜5月

• 税理士受験シリーズで演習量を増やす
• 2月からは過去問にも挑戦

5月〜本番まで

• 平日:総合問題(応用)+個別問題集 (7月以降は過去問の割合を増加)
• 週末:過去問や予想問題集を本番時間で解く

解けなかった問題は時間に関係なく繰り返し復習し、できるだけ穴を減らすようにしました。

また、下記の「会計人コース」の記事を毎月読み、モチベーションの維持や学習の進め方の参考にしていました。

【連載・最終回】簿・財「独学」合格者の大学教員が月イチアドバイス~「今は自信をつける時期」という意識で学習を続けよう!
https://kaikeijin-course.jp/2024/07/15/64890/

【連載】<税理士試験簿記論&財務諸表論> 敏腕講師・かえる先生の独学合格ロードマップ2023(最終回) 
https://kaikeijin-course.jp/2023/08/01/58492/

育児と勉強を両立するための工夫

育児と勉強を両立させるためには、特別なことをするというより、日常の中に「無理なく続けられる仕組み」を作っていくことが大切だと感じました。ここでは、実際に役立った方法を中心にまとめています。同じように家庭と学習の両立を目指す方に、どれか一つでも参考になれば幸いです。

勉強時間は“捻出する”のではなく、あらかじめ“枠として確保する”

育児をしていると、空き時間が突然できることはあまりありません。

そのため私は、「朝・通勤・週末」を“学習の固定枠”として決めました。

  • 朝:4:00〜6:30は問題演習
  • 通勤:教科書・理論のインプット
  • 週末:問題演習(2月以降は過去問や予想問題を本番形式で解く)

こうしておくと、日々の予定に振り回されにくく、計画のズレを最小限にできます。

また、“確保した枠の中でできたことだけ”を積み上げていくと、勉強の量が自然と安定します。忙しい家庭の生活でも、枠を固定してしまえば勉強が生活の一部になっていきました。

早朝を軸にした理由とメリット

秋頃までは夜に勉強しようとしていましたが、子どもと一緒に寝落ちしてしまう日が多く、思い切って勉強のメイン時間を早朝に移行しました。

早朝は、

  • 頭がクリアで集中しやすい
  • 誰にも邪魔されない
  • “今日の分は終わった”という安心感が生まれる

というメリットがあり、気持ちの面でも安定しやすかったです。

また、早朝に勉強できると、その日の育児や仕事が多少長引いても焦らなくなります。「もう終わっている」状態が、思った以上に心の余裕につながりました。

もちろん、毎日完璧に起きられるわけではありませんが、「ここで起きないで8月に後悔しないか?」と自問すると、ほとんどの日で目が覚めます。朝起きられない日は無理に取り返そうとせず、その日に取り組めることを最大限取り組み、あまり自分を責めないようにしました。

できなかった問題は、時間をあけて必ず再挑戦

個別問題集には解答時間の目安が書かれています。

時間が足りなかった問題や間違えた問題には付箋を付け、1週間後を目安に必ず解き直しました。これを繰り返すことで、弱点が自然と減っていきました。

総合問題は毎日取り組む

総合問題は量をこなすほど安定してくるため、1月以降は毎朝1題、問題集に記載されている解答時間通りに解くことを習慣にしました。

7月からは、過去問1回分を2時間で解く形に変更しました。

結果として、試験本番で形式が大きく変わった簿記論でも、慌てずに取りかかれたのは、この習慣のおかげだと思います。

家族へのお願いは“最小限・具体的に”

育児と勉強の両立では、家族の協力をどう得るかも大切なポイントです。私の場合には環境に恵まれ、家族は積極的に協力をしてくれましたが、大きな協力を求めるのは難しい場合もあります。

私は、

  • 週末の午前の2時間だけは勉強時間にしてもらう(直前期は1日育児をお願いすることもありました。)
  • 家事はできるだけ“やらない仕組み”を作る(作り置きや時短家電の利用など)

と、お願いする内容を可能な限り具体的にすることで、家族にも理解してもらいやすくなりました。

家事・育児については、すべてを自力でやろうとしないことも、合格まで続けるためには大切だと感じました。

「できなかった日」を責めない

子どもが小さいとどうしても想定外のことが続きますが、それは仕方のないことだと割り切るようにしていました。

私は、

  • できなかった日の理由を深掘りしない
  • 翌朝から淡々と再開する
  • 「できた日」を記録して視覚化する

ことにし、あまり自分を責めずに気持ちの負担を軽くしていました。

私は、税理士試験は、短距離走ではなくマラソンのようなものだと考えています。短期的な積み上げも大切な部分はありますが、長期的な積み重ねがとても大事です。できた日を1日でも多くすることで合格に近づけるのではないかと思っています。

本番と振り返り

第75回の簿記論では、第三問の総合問題の形式が大きく変わりました。最初に問題を見たときは戸惑いましたが、立ち止まっても状況は変わらないので、できるところから淡々と進めました。自己採点では各予備校の合格確実ラインを超え、簿財同時合格となりました。

育児と勉強を同時に続けて感じたこと

小さい子どもがいると、計画通りに勉強できる日ばかりではありません。

それでも、朝・通勤・週末の少しずつの積み重ねは、思った以上に大きな力になります。

「できなかった日」を気にしすぎず、「できた日の積み重ねを増やす」という発想で続けていくと、1年後には大きな変化がありました。

今は法人税法の勉強を進めていますが、これからも生活と調和させながら、少しずつ前に進んでいきたいと思います。


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