
御粥
(30歳・会社員)
【受験情報】
受験歴:簿記論、財務諸表論(それぞれ1回)
学習スタイル:専門学校(LECの通信)
地方公務員として税務の複雑さを実感、税理士を目指す
私は、昨年の夏まで地方公務員として勤務していました。
数年前に住民税の賦課担当をした時に、税務の複雑さと理解してもらうための説明の大変さというのを実感しました。
また、頑張っている人のサポートをすることで共に成長ができる仕事をしたいという思いがあり、様々な情報を調べたところ、税理士は働きながら勉強の両立できるとの情報があり、挑戦することにしました。
学習方法
基礎期
2022年の12月上旬から、LECの通信講座で簿財横断コースの受講を始めました。
数年前に簿記2級を取得して以来、会計からは遠ざかっていたため、思い出すところから始めました。学習を始めた時点で、初学者としては遅めであったため、「講義⇒計算問題⇒講義⇒計算問題」のサイクルでがむしゃらに始めました。
講義に追いつくことに必死だったので、3月までは2日に1講義を受講する勢いで勉強をしました。
また、学習期間を通して、講義は1.5倍速で受講し時間の圧縮に努めました。
直前期
直前期は、模試や過去問などの総合問題を簿記と財表を交互に1日1問解くように心がけました。
また、自己流で過去問の傾向を分析しました。
特に、財表の第3問で表示科目の「表記ゆれ」があることから、何が問われやすいのか、いやらしい表示科目は何かを分析しました。
(今年の試験では、「一年以内長期借入金返済」と「短期借入金」の指示なしでの別々の解答などが、ビンゴでした。)
直前期になり、財表の理論暗記も本格的に行いました。
ちなみに、5月まで全く手を付けていませんでした。
出題可能性が高いもの、予想答練、模試で出たものを重点的に暗記しました。学習期間を通してあまり理論に力を置いていなかったですが、本当に直前になって回せるようになったのは、計算力が身についていたため時間を割かなくともできるようになったからです。

(勉強のログを見ての振り返り)
12・1月・・・講義の視聴に手いっぱいで、計算問題の復習はできなかった。理論も全く読めていない。
2・3・4月・・・2月中旬に講義にほぼ追いつき、計算問題の復習を始める。この時に、しっかり計算の基礎を固めることができた。理論は手付かず。
5・6・7月・・・後れを取り戻し、直前問題集や予想答練など問題を重点的に解いた。簿記は、全国模試でもAランクを取れるまでになったが、財表はほぼBだった。計算に自信がついたので、理論の暗記を始める。集中して理論に向き合った時間は合計120時間くらい。
工夫したこと
勉強時間のログを付ける
ただただ漫然と勉強をしても効果は上がらないと思い、勉強時間の記録を付けました。
1か月80時間勉強するためには、1週間20時間、1日3時間以上・・・といった感じです。勉強時間の記録は表のとおりです。
計算問題の数をこなす
LECの富田先生の教えから、計算問題を特に重視しました。
自信がない論点は、直前まで多くて6回転以上しました。
忘れたころにもう一度解きなおして、知識を定着化することがコツだと実感しました。
問題集を解くときはA4のコピー用紙を購入してきて、両面に書き込みました。
(最終的に1,000枚以上使用しました。)
また、勘定科目をとにかく略して、素早く大量に問題を解くことに主眼を置きました。
YouTubeにある公認会計士試験をしている植田先生の動画が分かりやすくてよかったです。
理論は何が出たのか書き込む
理論暗記を始めるのが遅かったので、初めは闇雲に回しましたが6月ころから予想答練・過去問で出た論点にチェックを入れ、特に重要そうなものを重点的に回しました。
各学校の予想も購入し、役立てました。
仕事との両立
受験時点では地方公務員として勤務していたため、なるべく定時に帰るようために徹底的に仕事を効率的にこなしました。
やむを得ない時以外は、基本的に残業はしていません。
しかし、4月に部署異動があったりと覚えることは増える一方で、仕事のストレスからメンタル的にはかなりきつい時もありました。
しかし、毎日勉強し続けることと、睡眠時間はなるべく削らず、7時間は眠るように心がけました。
受験でのモチベーション
一番は、支えてくれた妻がいてくれたからです。
公務員を辞めて税理士になるという決断に、「一度の人生だからやりたいことをやりなよ」と言って理解してくれました。
ただし、「税理士になったら、公務員よりもいい給料を稼ぐから!」と言って約束したので、その契約の履行途中です。(笑)
今後の受験計画
25年度の受験は、法人税法を受験する予定です。その後は、自分の原点でもある住民税を受験して、最後はできれば相続税を勉強したいと思っています。
あと数年はかかると思いますが、最後まで折れずに頑張りたいと思います。