連載 『会計士・税理士・簿記検定 財務会計のセンスが身につくプチドリル』(第165回)ー 企業結合会計①


長島 正浩(茨城キリスト教大学教授)

*連載のねらいはこちら!

問題(空欄補充)

企業結合には( ① )と( ② )という異なる経済的実態を有するものが存在する。( ① ) に対しては,ある企業が他の企業の( ③ )を獲得することとなるという経済的実態を重視し,( ④ )により会計処理する。他方,企業結合の中には,いずれの結合当事企業も他の結合当事企業に対する( ③ )を獲得したとは合理的に判断できないものがあり,このような( ② )に対しては( ⑤ )により会計処理するのが合理的であるが,会計基準の( ⑥ )を推進する観点から( ⑤ )は廃止された。

解答・解説

① 取得
② 持分の結合
③ 支配
④ パーチェス法
⑤ 持分プーリング法
⑥ コンバージェンス
※企業結合には,「取得」のほか,「共同支配企業の形成」,「共通支配下の取引」などの取引がある。「持分の結合」であってもパーチェス法で会計処理する。

*企業結合会計基準67項,70項
『企業結合の典型例として “合併” を考えるとよい』(桜井23版,264頁)

◎復習しましょう!
1.CF計算書
2.一株当たり当期純利益
3₋1.金融商品会計①‐⑦
3₋2.金融商品会計⑧‐⑭
3‐3.金融商品会計⑮‐⑳
4-1.棚卸資産会計①‐⑥
4-2. 棚卸資産会計⑦‐⑫
5‐1.収益認識会計①‐⑦
5₋2.収益認識会計⑧-⑫
6.リース会計①‐⑥
7.固定資産の減損①‐⑩
8.ソフトウェア会計①‐⑥
9.研究開発費会計①‐⑦
10.繰延資産①‐⑦
11.退職給付会計①‐⑥
12.資産除去債務①‐⑥
13.税効果会計①‐⑥
14.ストック・オプション会計と役員賞与(報酬)会計①‐⑧
15.自己株式①‐⑦
16.準備金の減少①‐⑥
17.純資産の部の表示①‐⑦
18.株主資本等変動計算書①‐⑤

〈執筆者紹介〉
長島 正浩
(ながしま・まさひろ)
茨城キリスト教大学経営学部教授
東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了。簿記学校講師,会計事務所(監査法人),証券会社勤務を経て,専門学校,短大,大学,大学院において非常勤講師として簿記会計や企業法を担当。その後,松本大学松商短期大学部准教授を経て,現在に至る。この間35年以上にわたり,簿記検定・税理士試験・公認会計士試験の受験指導に関わっている。

*本連載は,『会計人コース』2020年1月号付録『まいにち1問ポケット財表理論』に加筆修正したものです。


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