念願の官報合格から1年 税理士になって思うことと、受験生へのメッセージ


【編集部から】
今日は税理士試験の合格発表。
昨年、33年かけて「官報合格」を手にし、多くの受験生に「諦めない勇気」を与えた、うだ(@udamajiuda)さん。

【税理士試験 合格体験記】なせばなる! 33年目の受験で官報合格!

現在は、受験生時代からの夢だったという「独立開業」に向けて新たなスタートラインに立たれています。
そんなうださんに、官報合格した日の思いと、受験生へのメッセージをご執筆いただきました。

1年前、官報合格したときの思い

発表当日、朝8時30分30秒頃。最初に官報合格を知ったのは、受験仲間からの電話でした。

よほど気にしてくれたのでしょう。結果を知った私は飛び上がって喜びましたが、こうして仲間が本気で心配してくれていたことが、試験合格と同じくらい嬉しかったです。

もちろん家族、職場の仲間や担当先のお客様、SNSで長年心配してくれていた方々など、周りの人々も皆、おおいに喜んでくださいました。

支えていただいたことに感謝しています。

一方で、「これでもう勉強しなくてもいいんだ」という気持ちは、まったくわきませんでした。

制度は毎年変わります。また、試験で選択しなかった税法科目の内容も押さえなければなりません。

税理士になったからには一生勉強、と心得るべきでしょう。

官報合格後の1年を振り返って

4月。税理士証票とバッジを手にして、制度的には税理士としての活動が可能になりました。

コロナの影響で証票伝達式には出席しませんでしたが、気持ちも引き締まります。

税理士には年間36時間の研修受講義務があり、これが結構大変だという声をよく耳にしましたが、今まで勉強してきたこともあり、気がつけば、履修すべき最低時間数を4月中にクリアしていました。

ただ、見える景色は合格前とまったく変わりませんでした。

受験生時代から「独立したい」と言いながら、「とりあえず登録を」と所属税理士になり、独立のためのアクションをなんら起こしていなかったからです。

本当にほしかったものは、合格証書よりも、税理士の資格そのものです。独立のために。

もやもやした気持ちを引きずりながら月日が流れました。

しかし、ここまできたら、自分で自分の殻を破るしかありません。職場の長に「独立します」と辞意を表明しました。

首を縦に振ってもらうまで、税理士登録から、ちょうど5ヵ月。長い5ヵ月間でしたが、それまで変わることのなかった景色がその瞬間に、はっきりと変わりました。

そこから退職願が受理され、担当先の調整と所内業務の引継ぎが始まりました。

事務所開設のための環境整備もしなければならず、現在は公私ともにてんやわんやな日々を送っています。

合格した方へのメッセージ

おめでとうございます!

この先の目標達成のために、残りの科目がある方は、今日から全力投球されますように。

そして税理士となる資格を手にされた方は、行動することによってのみ景色が変わります。

なりたい自分がどのようなものであるかは、さまざまだと思います。

いま一度、胸に手を当てて思い出し、勇気を振り絞って、最初の一歩を早めに踏み出すことをおすすめします。

なせばなる!

不合格だった方へのメッセージ

まず、合格のために、そしてその先の目標達成のために、基本を大切に、繰り返し勉強あるのみです。

税理士試験で、私は理論暗記に苦戦しました。

理論暗記が得意な人は、専門学校で毎回出される宿題を、次回までにしっかり暗記してアウトプットできるようで、そういうタイプの人を羨ましく思っていました。

ですから、理論暗記が苦手という人の気持ちがよくわかります。できた実感が、試験直前まで湧きませんでした。

しかし、こんな私でも合格できたのは、「独立」という目標があったからです。諦めるわけにいかなかったからです。

さあ、今日から再スタート。皆さまが栄冠を掴むそのときまで、陰ながら応援しております。

なせばなる!

おわりに

人生は選ぶことができます。選ぶために必要なものは何か。

私の場合は「資格」でした。それを得るために、ひたすら勉強し、そして行動してきました。

時は慌ただしく流れ、はや12月も終盤。夢が現実となる日が、すぐそこまで来ています。


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