【税理士試験合格者に聞いてみた!】Q4 超直前の勉強面でやっておくとよいこと/やってはいけないことは?
- 2021/8/5
- お役立ち情報
8月となり、ついに本試験!
受験生の皆さんの不安や緊張は相当なものだと思います。
そこで、そんな皆さんの励みとなるよう、合格者の方々に、さまざまなテーマの質問にお答えいただきました。
超直前の過ごし方から試験直後の過ごし方まで、きっと今知りたい情報がどこかにあるはず。
この記事の質問テーマは「超直前の勉強面でやっておくとよいこと/やってはいけないこと」。
本試験の超直前(たとえば試験3日前~前日)ともなると、勉強面において、「やること」と「やらないこと」をしっかり区別することが大切ですよね。
合格者の方々は、超直前、どのような勉強をしていたのでしょうか? 逆に何をしなかったのでしょうか?
「やっておくとよいこと」と「やってはいけないこと」、それぞれアドバイスをいただきました。
超直前の勉強でやっておくとよいこと
超直前期には、国税庁HPの税務Q&Aに軽く目を通していました。予備校のテキスト範囲外の内容も多いので、時間をかけて覚える必要はありません。ただ、実際に出題された実績もあったので、直前に軽く見ておくようにしていました。
[岩﨑 新:税理士(令和3年4月独立開業)、41歳、平成29年官報合格(簿・財・消・国・法)]
専門学校の“今年”と“昨年”の全国統一模試の出題理論の解き直しです。今年のものはズバリ各校の予想論点ですし、昨年のものも意外と1年遅れで出題される可能性があります。
[大槻 智也:税理士法人役員、33歳、平成29年官報合格(簿・財・法・消・住)]
最後にもう一度、基本に立ち返ることです。基本的なところを落としてしまうと致命傷になりかねませんので、ざっとおさらいしておくといいかもしれません。
[亀山 陽太:税理士法人勤務、34歳、平成28年官報合格(簿・財・法・消・国)]
・全範囲を復習する。
・まず、試験当日までの数日間、夏季休暇を全振りする。
・①理論1ページあたりの目標暗記時間(6分)×ページ数=1冊を暗記するのに必要な時間を計算する。
→②残りの日数×1日にかけられる理論暗記時間=勉強できる残り時間を計算する。
→③残りの日数で1周できるように計画、実行する(時間が足りなければ、予備校でやらなかった理論は省略)。
・税法科目は、予備校の理論回転表にしたがって暗記する。
→50分暗記したら10分仮眠して、また50分暗記して……を繰り返します。睡眠が記憶を定着させる効果を狙います。
・毎日、本試験と同じ時間に過去問を解く。
→模試にはない、過去問の変わった形式に慣れることが目的です。
[Kimur@x:税理士法人勤務、40歳、平成29年官報合格(簿・財・消・法・国)、ブログ「kimura count base」運営]
・テキストの設例問題を全部解くこと
→難問奇問ばかり解いていて、このくらいの基礎が頭から抜けがちなので。
・理論は1日1回転すること
→暗記していなくても全理論をとにかく回す!
[くまお:簿・財・所に合格、令和3年大学院修了、ブログ「税活.com」運営]
会計科目:
ミスノートを復習する。また、本番の試験開始時間と同じ時間から総合問題を解き、本試験をイメージしておくことで、気持ちに少し余裕が生まれると思います。
税法科目:
理論と計算パターンを1周する。超直前に一度見直しておくと記憶に残りやすいです。
[清水 小綾:税理士、20代、平成29年官報合格(簿・財・消・事・法)]
理論は暗記&回転、計算は手を動かして勘を鈍らせない。
[SKY:税理士法人勤務、30代、平成29年官報合格(簿・財・消・相・法)]
・普段通りのメニューを繰り返す。
・理論を1日or2日で1回転する。
・事前にまとめておいた自分専用の間違いリストを総復習する。
[鈴木 聖久:会社員、42歳、平成29年官報合格(簿・財・消・法・国)]
全国統一模擬試験や前年度本試験を最優先に、総合問題を1日1問以上解くようにしていました。理論については、何題か実際に書いてみたほうがよいでしょう。頭から解答を引き出すのと実際に書くのとでは、結構異なるものです。
[フジハラ:税理士法人勤務、40歳、平成28年官報合格(簿・財・消・法・相)、現在は社労士試験に向けてラストスパートをかける受験生]
基礎期の問題など、最後にやさしめの総合問題を解いて、「自分はできる」と自信をもつこと。
[You:税理士・米国公認会計士、40代、平成29年官報合格(財・簿・消・法・相)]
勉強に専念できる方は、試験時間と同じ時間に総合問題を解くようにすると、いいリハーサルになります。
[匿名:会社員、30代、平成28年官報合格(簿・消・財・相・法)]
超直前の勉強でやってはいけないこと
やってはいけないことは、総合問題を1から解くことでしょうか。時間がかかってしまうので、量を回すことを優先したほうがいいと思います。私の場合、問題と解答を目だけでチェックしていました。
[岩﨑 新:税理士(令和3年4月独立開業)、41歳、平成29年官報合格(簿・財・消・国・法)]
新しい問題集や応用模試に手をつけることです。ミスや未学習論点が出ると不安になります。新たな問題より、手をつけた問題を確実にすることを優先しましょう。
[大槻 智也:税理士法人役員、33歳、平成29年官報合格(簿・財・法・消・住)]
新たな知識をインプットすることです。まだ手をつけていない箇所があったとしても、これまでやってきた範囲で勝負したほうがよいと思います。
[亀山 陽太:税理士法人勤務、34歳、平成28年官報合格(簿・財・法・消・国)]
・簿記論以外は、計算問題を練習しすぎない。
→1日1回、過去問や模試を解き直すだけにして、理論問題の対策に時間を充てたほうがいいと思います。
・ミニ税法は、ここ2~3年に出た論点だからといって、暗記を省略しない。
→普通に2年連続で同じ論点が出るからです。
[Kimur@x:税理士法人勤務、40歳、平成29年官報合格(簿・財・消・法・国)、ブログ「kimura count base」運営]
・新しい問題を解くこと
→解けなくて不安になります。
[くまお:簿・財・所に合格、令和3年大学院修了、ブログ「税活.com」運営]
初見の問題を解くこと。万が一解けなかった場合、精神的に焦りが生まれ、理解にも時間がかかるためです。
[清水 小綾:税理士、20代、平成29年官報合格(簿・財・消・事・法)]
新しい教材・参考書を見て、新しい勉強を始める。
[SKY:税理士法人勤務、30代、平成29年官報合格(簿・財・消・相・法)]
・新しいことを覚える。
・新しい問題を解く。
[鈴木 聖久:会社員、42歳、平成29年官報合格(簿・財・消・法・国)]
1週間前くらいに仕上げに向けて最終予定を立てましたが、焦ってその範囲を広げる
ことは控えるべきでしょう。
[檜山 洋二:市役所税務職員、40代、平成30年官報合格(固・国・所・簿・財)]
やはりこの時点から新しい論点に手を出してみること。どうしても復習などで時間を消費してしまい、優先順位の高い論点にかける時間が減ってしまうので、避けるべきです。
[フジハラ:税理士法人勤務、40歳、平成28年官報合格(簿・財・消・法・相)、現在は社労士試験に向けてラストスパートをかける受験生]
自分が切ると決めた特殊論点やランク外理論について、「やっぱりやったほうがよいのではないか」と、くよくよ考えること。他の人がやっていると見聞きして焦ること。ここまで来たら「自分が仕上げたところしか出ない」と信じることが大切です。
[You:税理士・米国公認会計士、40代、平成29年官報合格(財・簿・消・法・相)]
この時期は、まったく新しいもの(他校の模試や新たな問題集など)に手を出してはいけないと思います。今までの答練などを使い、特に基礎的な問題を大事にしたほうがいいです。
[匿名:会社員、30代、平成28年官報合格(簿・消・財・相・法)]
いかがだったでしょうか?
今回は、「超直前の勉強面でやっておくとよいこと/やってはいけないこと」をテーマにお答えいただきました。ぜひ参考にしてみてください。
ちなみに…! ご回答いただいた皆さんには、過去に雑誌「会計人コース」で合格体験記もご執筆いただいております。気になる方は、ぜひ2019年1月臨時増刊号や2020年1月臨時増刊号もチェックしてみてください。
次回のテーマは、生活面において「やっておくとよいこと/やってはいけないこと」について。お楽しみに!