YU ME NO U E
〈執筆者紹介〉
YU ME NO U E
税理士・中小企業診断士・社会保険労務士(試験合格)
トヨタ自動車(株)に10年間エンジニアとして勤務。その仕事の中で携わった中小企業との出会いがきっかけで、中小企業支援に関心を抱き、エンジニアとしての勤務の傍ら社会保険労務士試験、中小企業診断士試験に合格。2017年、35歳にして退職→実務経験ゼロで税理士法人へ転職。故郷である静岡県に戻り、中小事業者の力になれるよう、第2の人生のスタートラインに立っているところ。また、2014年から税理士試験を受験スタート→2020年に官報合格。
勉強法や等身大の受験生活の日々を綴ったブログ「資格の先のYU ME NO U E」が大人気で、アメブロ資格ジャンルのランキング上位の常連。
著書に『社労士試験 この勉強法がすごい!』(単著)、『税理士試験 税法理論のすごい暗記法』(共著)(ともに中央経済社)がある。
どーもー、YU ME NO U Eです☆ みなさん、こんにちはー! やってきましたね、直前期♪
日に日に緊張感が高まりますね。本試験では、1年間重ねてきた努力の成果がたった2時間で試されるわけです。緊張しないわけがありません。本試験は緊張します。しかし、そんな本試験で「頭が真っ白になってしまった」という事態は避けたいもの。
本記事では、本試験で「いつもどおり」の力を出すために私が準備していたことをご紹介します。
机の上は、いつも本試験と同じ状態に
2時間の総合問題を解くときに、みなさんの机の上はどうなっていますか? テキストなどが積まれていませんか? ペン立てが置いてあったりしませんか? 私は、必ず机の上を片付けて、本試験と同じ環境で問題を解いていました。こんな感じです。
問題用紙は左側。
解答用紙は右側。
左奥に時計。
左手前に電卓。
予備のボールペンや線引きなどを一番左に。
みなさん、問題用紙の置く位置は毎回同じにしていますか? 利き手や電卓を打つ手などによって異なると思いますが、自分なりのホームポジションは決めておきましょう。ただでさえ、いつもと違う場所で本試験を受けるのですから、自分でコントロールできる部分はいつもどおりにしたいところです。
特に、時計は本試験で使用予定のものを常に使いましょう。極度の緊張でストップウォッチのスタートボタンを押し忘れることはよくあります。ストップウォッチを押すと同時に自分の中のスタートボタンも押す。そんなふうに切り替えのスイッチにしましょう。
「いつもの形式」の時間配分を決めておく
本試験の問題は2時間では解き終わらないことも多いと思いますが、すべての問題に手をつけるのが基本です。最初の問題にハマってしまって後半の解きやすい問題で時間が足りず……なんて後悔はしたくないですよね。
直前期には、標準的な時間配分を書きとめておきましょう。私の場合は、こんな感じで書いていました。
「でも、書いておいたところで、本試験ではいつもと違う形式かも……」と思われる方。そんなときにパニックになるのはみんな同じです。標準的なパターンが自分の中にあれば、イレギュラーな形式であっても時間配分の目安をつけられます。自分の中の「いつもの形式」をもっておきましょう。
模試をフル活用する5つのポイント
本試験慣れするための一番大事なイベントは、やっぱり模試です。6~7月に各専門学校の模試が行われますが、問題を解くだけにとどまらずフル活用しましょう。緊張しがちな私は、模試を「仮想本試験」と位置づけて、本番さながらに取り組んでいました。
① 前泊入り、そして会場受験
私は静岡在住なのですが、模試の受験のためにTAC名古屋校に行っていました。前泊で。もちろん本試験の日と同じホテルに。
ホテルに泊まるなんて、一大イベントじゃないですか。それだけでソワソワしてしまいますが、そんなことで浮ついていては本試験に支障が出るかもしれません。もちろん宿泊費用はかかりますが、今年合格できずにもう1年勉強するよりは安く済みます。今年の本試験にすべてを懸ける。そんな気持ちの表れです。
② 本試験当日のスケジュールを完全再現!
模試を受ける日は、問題を解く時間を本試験に合わせるのはもちろん、当日の動きも合わせます。ちなみに、15時半から消費税法を受ける日は、こんな感じでした。
ホテルで朝5時半に起きる ↓ 暗記散歩に出かける(暗記散歩とは?) ↓ ホテルに戻ってシャワーを浴びる ↓ TAC名古屋校で勉強 ↓ お昼ご飯(おにぎり2個)とチョコを食べる ↓ お昼寝 ↓ 会場へ移動(を想定して20分外を歩く) ↓ 汗を拭いて最後の確認 ↓ 試験スタート |
複数科目を受験する方は、1科目受験後の疲労度合い、合間の過ごし方も大切です。頭を使いすぎて熱っぽくなったりもしますが、それも含めて練習しましょう。
③ 荷物&服装も当日をシミュレーション
試験会場に持っていく荷物はもちろん本試験当日と同じ、服装も同じにします。基本中の基本です。ちなみに、どれだけ確認しても忘れ物がないか、いらないものを持って重すぎないか、など不安になったりしませんか。私がまさにそうです。
しかし、とある解決方法を知ってだいぶよくなりました。その解決方法とは「荷物を持って、実際に玄関を出る」です。リュックに入れて背負うだけじゃだめです。本当に玄関を出ます。玄関を出たことが不思議と自信や安心感につながるんですよね。
夜にリュックを背負い、玄関を出て戻ってくる。なんともシュールですがオススメです。
④ 席はあまり意識せず
模試は、場合によっては席をある程度選べたりします。人によっては狭くて不便そうな席にしたり、苦手な最前列を選んだり、隣に人がいる席をあえて選ぶ、という方もいるようですが、私はあまり意識していませんでした。意識すると逆に席の良し悪しが気になって、集中できなかったりするんですよね。
「どこでもオッケー」と思っていれば、本試験当日も気にならないかなと思っています。机の狭さや騒がしさなどは、日々の勉強の中でトレーニングしておきましょう。
⑤ 模試は1週間前から始まっている
模試の受験日が決まったら、1週間くらい前から当日を意識し、そこに合わせて勉強しましょう。本試験では本気を出しますよね。そう、だから模試でも本気を出す練習をします。一度も本気を出したことがない人が、本試験で本気を出せるとは思えません。特に不器用な私はそう思っていたので、気持ちを当日ピークにもっていくつもりで高めていきます。
ちなみに1週間前からは、出題予想などはあまりせず、ヤマを張らないほうがいいかなと思っています。いつも勉強している学校の模試の場合は、けっこう当たってしまうので。
覚えていない理論が出てきたときにどれだけ対応できるか、そんなときに時間配分をどう変えるのか、などのイレギュラー対応も大事な練習です。頭が真っ白になって模試の2時間で絶望を味わったとしても、そんな失敗を疑似体験できれば2年分の経験値が積めるはずです。「よかった…模試で…」と、模試の日の夜はそう呟いて布団に入ることも多くありました。
会場受験できない場合
さまざまな事情があって会場受験ができない方もいるでしょう。私も昨年はコロナ禍ということもあり会場受験をやめました。それでも、できる範囲で上記の内容をやっていました。緊張感を経験できる場面はそれほど多くないので、貴重な模試の機会を有効活用しましょう。
最後に
私がいつも呟いていた言葉があります。
「本番は練習のように。練習は本番のように。」
大丈夫。本試験でいつも通りの力が出せれば、きっと合格できます。本試験の後に「いつもどおりの力が出せた」という人はむしろ少数です。いつもどおりの力が出せれば、それだけで合格ボーダーラインを超えられる、そんなふうに思っていました。
あと2か月。本試験で「いつもどおり」の力が出せるよう最高の準備を! ではーーーっ!
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