第1回 なぜ、受験生の強力な武器になるのか?
第2回 どう読んだらいいのか?
第3回 実践!最新22版を読んでみた
令和2年公認会計士試験に合格した大学4年生のふくろうが、『財務会計講義』のよい点や実際の使い方をご紹介する、「『財務会計講義』のすゝめ」。
あっという間に最終回になってしまいました…少し寂しいです…。
でも気を取り直して、最後は3月17日に刊行された『財務会計講義 第22版』を実際に読んでいこうと思います。
第2回で『財務会計講義』の読み方として、
① 一気に読んで全体像をつかむ
② 「索引」を使って精読する
③ 目次を見て、論点が頭に浮かんで説明できるか試す
④ 他の教材とうまく融合する
の4つのステップをご紹介しましたが、今回は最新刊を読みながら、ステップ②「「索引」を使って精読する」をより詳しくみていきます。お手元に『財務会計講義』がある方は、私と一緒に読み進めていきましょう。(ステップ①,③,④については、第2回の記事を見ながら自分で頑張ってみてください!)
取り上げるのは「割引現在価値」です。第2回でも少し触れましたね。「割引現在価値」は、複数の限定された論点にまたがっていますから、各論点のつながりを体系的に理解するためには、必ず押さえておきたいワードの1つです。
それでは、さっそく!
まずは索引をチェック
前回お話したとおり、『財務会計講義』は第4章までが総論、第5章からが各論という構成になっています。各論(第5章以降)を勉強していて重要そうな言葉、理解しにくい言葉が出てきたら索引を見てみましょう。(今回はご紹介しませんが、逆に総論で出てきた言葉を各論で確認することも、当然によいアプローチです。抽象と具体を行き来できるように頑張ってみてください。)
いま、仮に「資産除去債務」(p.246~)について勉強しているとします。そうすると「割引現在価値」という言葉が出てきますね。読み進めていくと、「割引現在価値」は資産除去債務の算定において重要な要素だとわかります。ここで、索引を見てみましょう。
索引を見ると、各論ではp.143,189,194,242,247に、総論ではp.84に同じ言葉があるのがわかります。索引で多くのページ数が示されていることから、それだけ多くの論点で説明されており、重要性を確認できると思います。