【会計人ペディア】日商簿記3級ってどんな試験? 1週間でうかる?



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ネット試験がまもなく開始されることでも話題の「日商簿記3級」。会計系資格のなかで最も基本となる試験の1つです。

最難関の国家試験に数えられる公認会計士や税理士に合格した方も、最初は日商簿記3級を足掛かりにしたという方も多いのではないでしょうか。

この記事では、日商簿記3級の試験内容や試験範囲、合格率などについて、ご紹介していきます。

そもそも、簿記って何?

日本商工会議所のホームページによると、「簿記は、企業規模の大小や業種、業態を問わずに、日々の経営活動を記録・計算・整理して、経営成績と財政状態を明らかにする技能」とあります。

つまり、簿記とは、「お金やモノが増えた/減った」を記録することです。簿記によって、会社がどのくらい儲かっているのか(もしくは損しているのか)、どのくらい財産があるのかを明らかにすることができます。

簿記を理解することで、自社や他社の経営状態がわかるようになったり、コスト管理ができるようになったりするので、ビジネスのさまざまな局面で役に立つといわれています。

3級は会計系資格のTHE・王道

日商簿記では、簿記のスキルを3級・2級・1級と、段階的に測っています。

なかでも3級は、あらゆる会計系資格のなかでも「王道」ともいえるもので、学生や社会人など年間で約30万人が受験しています。

この受験者数の多さは、それだけ社会で評価されることの現れですね。

受験資格はある?

日商簿記に受験資格はなく、誰でも受験することができます。

日商簿記3級の上位級として、日商簿記2級・1級が設けられており、1級に合格すると、税理士試験の受験資格が与えられます。

試験範囲と合格基準、試験時間は?

日商簿記3級は、「商業簿記」というものが対象です。

「商業簿記」とは、簡単にいうと、「企業のお金やモノの増減を記録すること」です。工場におけるお金やモノの増減を記録する「工業簿記」というものもありますが、これは「商業簿記」と合わせて2級・1級の範囲となります。

日商簿記3級では、そもそもの簿記の考え方や仕組みから、各取引から決算までの一通りの処理を学びます。

詳しくは、日本商工会議所のホームページを参照してください。

100点満点中70点で合格です。

また、試験時間は120分です。

試験日や申込日はいつ? 受験料は?

毎年、2月・6月・11月の日曜日に、各月1回ずつ、全国で一斉に開催されています。

申込日は、試験を実施する各商工会議所ごとに異なるので、受験希望地にある商工会議所にお問い合わせください。

日商簿記3級の受験料は2,850円(税込)です。

気になる合格率は?

日商簿記3級の合格率は、だいたい50%前後で推移しています。

第145回から第154回まで10回分の合格率の平均は47.9%で、最も低いときで40.3%、最も高いときで56.1%です。

過去には合格率が13.7%なんて回もあったようですが、最近はスタンダードな問題が続いていて、合格率も落ち着いているようです。

1週間で合格できる?

個人的な感覚になりますが、1週間みっちり(!)勉強すれば合格することは不可能ではないと思います。

しかし、試験範囲はかなり広いですし、ひととおりのインプットを終えた後に、問題を「解く」反復練習を重ねる必要があります。

そのため、受験までに時間があるのであれば、無理のない学習計画を組むことをオススメします。

ネット試験が開始されるって聞いたけれど…?

12月からネット試験の開始が公表されており、こちらから申し込むことが可能です。今のところ日本商工会議所が認定した試験センターで受験することになっており、自宅で受験ができるわけではありませんので、ご注意ください。

なお、試験範囲に変更はありませんが、試験時間は60分間に変更となっています。


以上、駆け足でまとめましたが、参考になる点はありましたか?

コロナの影響で、進学や就職・転職がうまくいかない方もいらっしゃるかもしれませんが、そういうときこそ資格をもっていると有利ですよね。

ちなみに、簿記の検定試験にはいくつか種類があって、日商簿記のほかに全経簿記や全商簿記などがあるのはご存じですか?

これらの違いについては、以下の記事で紹介しているので、気になる方はご覧ください。

日商簿記・全経簿記・全商簿記の違いって?


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