【日商2級から税理士へ ステップアップ会計教室】第5回:商品売買⑤


日商簿記では学ばないが税理士試験の簿記論・財務諸表論では必要になる論点に焦点をあてて学習する連載です。

千葉商科大学基盤教育機構専任講師 渡邉 圭

―商品売買編―

 学習済項目と未学習項目の整理

日商2級までの学習項目分記法・三分法・売上原価対立法
未学習項目総記法・小売棚卸法・売価還元法

2 本試験の出題傾向

毎年、本試験で問われています
仕訳、総勘定元帳から金額の推定問題、総合問題など日商簿記検定よりも出題形式が多様です。
本問以外の問題集などを使い、簿記論の論点を中心に学習することで、財務諸表論もカバーすることができます。


第5回 上級編1:小売棚卸法

(1)小売棚卸法の記帳方法

小売棚卸法は、商品勘定の借方に売価額を記帳し、貸方にも売価額を記帳します。
記帳方法は総記法と類似していますが、小売棚卸法は商品を購入した時も売価で記録を行います。
このことから、商品有高帳は売価により受払いの記帳を行うことになります。
小売棚卸法によれば、商品の購入時に売価額で記帳するため、販売する前に売価の値上げや値下げなどの事象を記録することができ、期末商品棚卸高は売価額で帳簿に示されることになります。
ここでは期中の取引のみ確認します。

<設  例>

次の取引について、商品売買の記帳について小売棚卸法を採用した場合の期中取引の仕訳をしなさい。
期首商品棚卸高は15,750円(売価:18,550円)であった。

① 商品152,250円(売価:194,530円)仕入れ、代金は掛けとした。
② 上記①で仕入れた商品について11,820円値上げした。
③ 上記②の商品の値上額のうち900円の値上げを取り消した。
④ 上記①で仕入れた商品について16,420円値下げした。
⑤ 上記④の商品の値下額のうち2,420円の値下げを取り消した。
⑥ 得意先に商品190,720円を販売し、代金は掛けとした。

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