【日商2級から税理士へ ステップアップ会計教室】第20回:債権債務⑤


渡邉 圭
(千葉商科大学基盤教育機構准教授)


この連載講座では、「日商簿記では学ばないけれど、税理士試験の簿記論・財務諸表論では必要になる論点」を学習します。
簿記論・財務諸表論の学習は広範囲にわたるため、日商簿記では深く学んでいない論点も対策しなければなりません。
税理士を目指して簿記論・財務諸表論の学習を始めた方、「いずれは税理士に」と考えている方は、この連載講座を使って効率的に学習を進めていきましょう。


前回は、税理士試験で出題される可能性のある「荷為替手形」の練習問題を解きました。

今回は、「債権債務」の総まとめ問題を解いていきましょう!

総まとめ問題

次の<資料>から各問を答えなさい。

<資料> 満期保有目的債券に関する期中の取引

※ 会計期間をX2年4月1日からX3年3月31日とする。

当社は、当期首において満期保有目的で社債(額面総額???円、年利率???%、利払日3月末、償還期限??年)を、額面100円につき95円で取得し、取得金額を当座預金で支払った。社債の額面金額と取得金額の差額について、金利の調整として認められたため、償却原価法(定額法)を適用する。利払日における利息は当座預金に振込まれた。

X2年4月1日(当期首)

(借) (満期保有目的債券) 1,235,000
(貸) (当座預金) 1,235,000

X3年3月31日(利払日)

(借) (有価証券利息) 78,000
(貸) (当座預金) 78,000

X3年3月31日(決算における仕訳)

(借) (満期保有目的債券) 13,000
(貸) (有価証券利息) 13,000

問1:社債の額面総額はいくらか。

問2:社債の年利率は何%であるか。

問3:社債の償還期限は何年であるか。

問4:決算整理仕訳後の満期保有目的債券はいくらか。

解 答

問1:1,300,000円

問2:6%

問3:5年 

問4:1,248,000円

解 説

問1:社債の額面総額

額面X円×(95円/100円)=1,235,000円

X=1,300,000円

問2:社債の年利率

額面1,300,000円×X%=78,000円

X=6%

問3:社債の償還期限

(1,300,000円-1,235,000円)÷X年=13,000円

X=5年

問4:決算整理仕訳後の満期保有目的債券の金額

1,235,000円+13,000円=1,248,000円

今回で「債権債務」は終わりです。
次回から「帳簿決算」について学習します。

<執筆者紹介>
渡邉 圭(わたなべ・けい)
千葉商科大学基盤教育機構で准教授を務める傍ら、会計教育研究所「瑞穂会」で税理士試験講座(簿記論・財務諸表論)と日商簿記検定1級~3級講座を開講し、ともに多数の合格者を輩出している。


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