簿財における過去問活用術
ここからは、簿財独学合格という私の実体験をベースに、簿財における過去問の活用術をご紹介します。
敗因分析に活用
私は初受験の結果、財表に合格、簿記論は不合格A判定だったので、合格発表後すぐに簿記論の敗因分析をしました。不合格の原因は、自己採点の時点でも明らかで、第3問の総合問題で点数が確保できていないことでした。
ただし、これだけでは敗因分析として不十分です。実際の本試験会場をイメージし、フィジカル面やメンタル面の敗因分析まで行うことが必要です。以下のように敗因分析を行い、対策を施せるようにしました。
ゴールの把握に活用
本試験を意識しない勉強は何時間しても意味がありません。本試験を意識するには過去問を解くしかありません。なので、できるだけ早い時期に過去問を解くことをオススメします。私は、3月くらいから過去問をバラして解き始めていました。
バラして解くとは、財表なら理論だけ50分、簿記論なら第三問だけ1時間やるという方法です。過去問は試験直前にやろうと取っておいても、結局やる時間がなくなる可能性が高いので、早いうちに少しずつとりかかることをオススメします。
時間配分・解答順序の研究に活用
解答順序の研究は、簿記論では特に重要です。簿記論は大問3題という形式で、解答順序は12通りあります。初受験時の私のように第一問→第二問→第三問の順番を固定している方が多いかと思いますが,他の解答順序も試してみることをオススメします。
ポイントは、まず初見で解きやすそうな問題から解くことです。時間配分は、たとえば、財表は理論55分、計算は65分など、あらかじめ大問ごとに決めた時間+5分以上は超えないように注意していました。
出題傾向・形式の分析に活用
これはあまり意識しなくても、不合格時の過去問と直近2、3年の過去問を何度か解けばわかってきます。たとえば、私の簿記論でいえば、2年連続で第二問にT勘定の穴埋め問題が出ました。過去問を解いておくことで、同じ形式の問題が出たときに、初見ではないので動揺せずにすみます。
まとめ
以上,私の実体験をベースに簿財における過去問活用術をご紹介しました。ポイントにまとめると以下のとおりです。
〈来年が簿財初受験の受験生〉
・できるだけ早めに過去問にとりかかり、ゴールを意識すること(過去問は試験直前にやろうと取っておいても結局やる時間がなくなるので、できれば3月くらいからやるべき)
・直近の過去問→古い過去問の順でやること
・過去問を解く回数も重要だが、ただ単純に回数をこなすのではなく、解答順序を変えて解くこと
〈今年12月に不合格となり来年リベンジする受験生〉
・12月中に必ず不合格答案の敗因分析を行うこと
・敗因分析はテクニカル面だけでなくフィジカル面、メンタル面の分析も行うこと
・できれば12月~1月に、敗因分析を踏まえて過去問演習を再開すること
・過去問を解く回数も重要だが、それよりも敗因分析を踏まえて、解答順序を変えて解くこと