【知っておきたい!会計“外”のコト】第11回:IT用語


よせだあつこ

今回は、会計人がよく耳にする基本的なIT用語について見ていきましょう。

まずは、最近拡大を続けるEC(Electronic Commerce)。日本語では電子商取引といい、インターネットなどを活用して取引をおこなうことです。Amazonや楽天などのECサイトだけでなく、独自でECをする企業も増えてきました。ECの場合、注文者に受注承諾通知が到着したときに取引契約が成立し、会計上は引渡し基準での収益認識が基本ですが、実務上は出荷時点で収益を計上することもあります。企業同士の取引であるB to B(Business to Business)、企業と消費者の取引であるB to C(Business to Consumer)という言葉も使われます。

次に、仕事をしているとよく耳にするコンピュータの用語についてです。私たちが使う表計算ソフトなどをアプリケーション、商品や顧客などのデータの集合体をデータベースといいます。

アプリケーションやデータベースなどを管理するコンピュータがサーバです。企業ではサーバを、企業内部や外部のデータセンターに置き、従業員のパソコンをサーバにつないで作業します。従業員が使うパソコンは、サーバと対比してクライアントといわれることもあり、クライアントとサーバを合わせてクラサバといいます。

これまでは、企業がサーバを保有することで、アプリケーションやデータを企業自身で保有・管理するのが普通でした。しかし、クラウドコンピューティングの登場により、企業自身でサーバを保有しなくても、インターネットにつなぐことでアプリケーションやデータを利用することが可能になりました。実際には、クラウドサービスを提供する企業が、遠隔地にたくさんのサーバを用意しており、それを利用しています。

〈執筆者紹介〉
よせだあつこ
willsi株式会社取締役/公認会計士
監査法人トーマツを経てwillsi株式会社を設立。簿記学習アプリ「パブロフ簿記」はシリーズ累計30万ダウンロードの大ヒット。主な著書に『パブロフくんと学ぶはじめてのプログラミング』『パブロフくんと学ぶITパスポート〈第2版〉』『パブロフくんと学ぶ電卓使いこなしBOOK』(いずれも中央経済社)などがある。監査法人や自身の会社での実務経験から,わかりやすい解説・合格できる解法を受験生へ伝えている。

※ 本稿は、『会計人コース』2020年7月号に掲載した記事を編集部で再編成したものです。


記事一覧
第1回:給与計算
第2回:IT
第3回:内部統制
第4回:現金実査
第5回:役員報酬
第6回:固定資産
第7回:労働者と使用者
第8回:給与計算と税金
第9回:実地棚卸
第10回:法律
第11回:IT用語
最終回:調べること


関連記事

【広告企画】会計大学院(アカウンティングスクール)12校の魅力を探る!

重版出来✨『わかる! 使える! うまくいく! 内部監査 現場の教科書』

【広告のご案内】掲載要領(PDF資料)

ページ上部へ戻る