問 題
次の〔資料Ⅰ〕~〔資料Ⅲ〕に基づいて,下記の問に答えなさい。なお,会計期間は1月1日~12月31日である。
問1 X1年度の株式報酬費用に関する整理仕訳を示しなさい。
問2 X2年度の株式報酬費用に関する整理仕訳を示しなさい。
問3 〔資料Ⅲ〕に示した〈ケース1〉に基づき,X3年度の株式報酬費用に関する整理仕訳を示しなさい。
問4 〔資料Ⅲ〕に示した〈ケース2〉に基づき,X3年度の株式報酬費用に関する整理仕訳を示しなさい。
〔資料Ⅰ〕
1.X1年3月の株主総会において,従業員80名に対して1名当たり20個のストック・オプションを付与することを決議し,同年4月1日に付与した。
2.権利確定日はX4年3月31日,権利行使期間はX4年4月1日~X6年3月31日,行使価格は53,000円である。
3.付与日におけるストック・オプションの公正な評価単価は,7,200円/個である。
4.付与日においては,X4年3月31日までに10名の退職による失効が見込まれた。
〔資料Ⅱ〕
1.X1年度の退職者は2名であった。
2.X2年度の退職者は1名であり,退職による失効の見込みを7名に変更した。
3.X3年度の退職者は3名であった。
〔資料Ⅲ〕
X3年3月の株主総会において,株式相場の変動を考慮し,同年4月1日に行使価格の条件変更を行うこととした。なお,条件変更日におけるストック・オプションの公正な評価単価は以下のとおりであった。
〈ケース1〉8,640円/個
〈ケース2〉6,480円/個
〔平成26年第Ⅱ回短答式問題12・改題〕
<ヒント>
問1および問2の各年度末における新株予約権のあるべき残高を次の計算式で求める。
公正な評価単価×ストック・オプション数÷対象勤務期間×当期末までの経過期間
(注)ストック・オプション数=付与数-失効見積数
問3は公正な評価単価が増加するため,付与日の7,200円については問2までと同様の計算を継続し,増加分について変更日から勤務対象期間で算定し,合算して仕訳を行うこと。
また,問4は公正な評価単価が減少するため,条件変更前の会計処理を継続することになる。