本日1月17日は、令和2年公認会計士試験(第I回)短答式試験の合格発表日。
さきほど、公認会計士・監査審査会のホームページで合格発表が行われました。
願書提出者数 9,393人
答案提出者数 7,245人
合格者数 1,139人(総点数の57%以上を取得した者)
合格率 15.7%
合格された受験生の方、おめでとうございます!
この勢いで8月の論文式試験に向けて、準備を進めていきましょう。
さて、今回は残念な結果でも、「次こそは!」と心に秘めた受験生のエールになればと思い、公認会計士で早稲田大学大学院会計研究科専任講師の加藤大吾先生にインタビューしました。
5月の短答式試験に向けて、さらには8月の論文式試験に向けた合格への3つのポイントをお聞きしていますので、勉強の仕方や心構えなどを参考にして、栄光をつかみとってください!
その1:まずは自分の立ち位置を知る
―5月の短答式試験に向けて、今回残念な結果だった受験生は何をすべきでしょうか?
敗因分析というか、いわゆる「トル問」「捨て問」をしっかり区別できたかを分析する必要があり、ストレートに言えば、「トル問」が取れていないので、合格ボーダーに達していない点をまずは受け止めることが重要です。
この点が整理できていないと、自分は「何ができるのか、何ができないのか」の判断がつかないので、5月の短答式試験に向けた効果的な勉強計画が立てられません。
そこで,今回の試験結果は、「できている部分」と「できなかった部分」を客観的にとらえることができたチャンスをもらったと考えて、合格ラインへ一歩、近づいたと考えるべきです。
その2:「考える」クセをつける
―まずは自分の立ち位置を知るということですね。そのうえで、合格ラインに近づく勉強の仕方はありますか。
最も大切なことは、「考える」ことです。
―どういうことでしょうか?
主に2つの点で大切だと思っています。
1つめは、作問者の意図を「考える」ということです。これは他の受験生と差をつけることにもつながります。
どういうことかというと、試験委員の先生方は、専門学校の問題を相当研究しているものと思われます。
そのため、出題する際にはちょっとハズした問い方や、悪い言い方をすれば「重箱の隅をつっついた問題」がどうしても出題される傾向があります。
いつも解いている問題と聞かれ方が違うと、対応できない受験生も出てきます。作問者の意図を考えるクセがついていれば、そうした受験生に差をつけることができます。
―もう1つは何でしょうか?
会計士の先輩として感じることでもあるのですが、論文式に合格した学生のなかには、簿記の知識がだんだん逓減していると思われる学生もいるんですよね。こういう学生は問題のパターンを覚えて解答するために、考えて解いていないんです。
だから、記憶に残らない・定着しないということが起こります。
こういった方は、監査法人に入所したあと苦労しますので、受験生時代から「考える」勉強をしてほしいと思います。