1日3分でボーダー突破♪ 税理士試験 計算×理論30題―【24日目】棚卸資産の評価


解 答

誤っているもの  4

解 説

1 ○ 切放法と洗替法

両者の選択は棚卸資産の種類ごとの選択が基本です。しかし,収益性低下の要因ごとにもその選択適用が認められます。(「棚卸資産の評価に関する会計基準」第14項)

2 ○ 販売予定品ではない資産

棚卸資産の定義は直接的または間接的に販売される財貨または用役ですから保有期間に関係なく販売活動,一般理管理活動で消費される資産は棚卸資産となります。(「棚卸資産の評価に関する会計基準」第3項)

3 ○ 市場価格が存在しない期末商品

市場価格が把握できないときには,合理的に算定された価額を売価とし,期末前後での販売実績に基づく価額を用いることができます。(「棚卸資産の評価に関する会計基準」第8項)

4 × 売価還元低価法

値下額等が売価合計額に適切に反映されているとすれば,売価還元低価法の適用により算定された期末評価額は収益性の低下に基づく帳簿価額の切下額を反映しているとみなすこともできます。しかし,これをただちに収益性の低下による帳簿価額の切下げであると解釈することはできません。(「棚卸資産の評価に関する会計基準」第13項,第55項)


(執筆者紹介)
堀川 洋(ほりかわ・よう)
堀川塾塾長
大学卒業後、税理士試験に合格。その後、専門学校において税理士講座の指導を約40年担当し、2010年に会計に関連する資格試験の受験を専門にした堀川塾を設立。受験指導を中心に、書籍の執筆や大学での講師など、幅広い経験をもつ。
主著に『電卓操作最短・最速攻略法〔第2版〕』(中央経済社)、『日商簿記受験生のための電卓操作完ぺき自習帳〔改訂版〕』『ここから始める理論暗記の極意』(いずれもとりい書房刊)など多数。

連載記事一覧
【1日目】現金勘定
【2日目】当座預金勘定
【3日目】企業会計原則
【4日目】商品売買(分記法)
【5日目】商品売買(売価還元法)①
【6日目】商品売買(売価還元法)②
【7日目】資産会計
【8日目】有価証券(満期保有目的債券)
【9日目】有価証券(その他有価証券)
【10日目】基本概念
【11日目】減価償却(定率法、償却保証率)
【12日目】減価償却(資本的支出)
【13日目】リース資産取引
【14日目】資産除去債務
【15日目】資産会計一般
【16日目】貸倒引当金(C/F見積法)
【17日目】貸倒引当金(貸倒懸念債権)
【18日目】貸倒引当金(破産更生債権等)
【19日目】固定資産会計
【20日目】外国為替
【21日目】為替予約(独立処理)
【22日目】社債(買入償還)
【23日目】社債(決算整理)
【24日目】棚卸資産の評価
【25日目】ストック・オプション
【26日目】退職給付引当金
【27日目】返品調整,製品保証引当金
【28日目】純資産会計
【29日目】金利先物取引
【30日目】割賦販売(支払期限到来基準)

※ 本連載は,会計人コース2015年2月号付録「簿・財  計算×理論 実力アップドリル[30日完成]」を編集部で再構成したものです。バックナンバーはこちらからお求めいただけます。


固定ページ:
1

2

関連記事

ページ上部へ戻る