【編集部より】
5月26日(日)、第Ⅱ回短答式試験を受験された皆様、お疲れさまでした。5月短答の受験生のなかには、5→8合格を目指す受験生や次の12月短答を本命にする受験生などさまざまなタイプがいます。
そこで、それぞれのタイプ別に次の目標に向けてどのように具体的な対策をとっていくとよいかをLEC東京リーガルマインド公認会計士講座講師の影山一人先生にお聞きしました!
・【前編】5→8合格を目指す人へ
・【後編】12月短答を目指す人へ
5月短答が初めての受験だった人へ
―前編では、5→8合格を目指す受験生へのアドバイスをいただきました。今回の5月短答を受験した方の中には、次の12月短答が本命という方も少なからずいると思います。その場合は、今回の受験経験どう次に活かすとよいでしょうか?
影山 次の12月短答を目指しているのであれば、学習カリキュラムの途中で5月短答を受けたことになるでしょう。そういった方は、まず、今まで学習した内容にどれだけアプローチできたかが重要です。
たとえば、今回の5月短答で入門期に学習した内容が出題された時に、「その問題に対応できたか、基本的な問題を得点できたかどうか」を分析するとよいでしょう。
そのうえで、入門期の学習内容が得点につながっていれば、今まで自分がやってきた学習の方向性は正しいと考えられます。逆に、そういった問題が解けなかった場合は、勉強不足や学習の方向性が間違っていることが考えられるので、軌道修正する必要があります。
―学習の方向性については、具体的にどのように確認をするとよいでしょうか?
影山 学習の方向性については、たとえば受講相談などで講師に相談して、「これまでの学習方法が合っているかどうか、どうすれば改善できるか」を話し合うとよいでしょう。
講師に相談するときは、1日の勉強量やこれまで使ってきた教材をどれくらいやっているかをまず伝えるとよいでしょう。
そもそも学習量が足りていない人は、まずは量を増やすことです。一方で、ある程度問題集を回転していて、入門期の学習内容も身についていると自覚しているのに5月短答の試験が解けなかったという人は、実は一番根深い問題があると思います。
具体的には、「そもそもの解き方がよくない」、「単に機械的に解いているだけで、理解ができていない」、「テキストに戻って確認することをしていない」ということが考えられるでしょう。
―受験経験によっても対応法が異なりそうですね。
影山 確かに、今回初めて短答試験を受けた人と、2回目、3回目、4回目の受験だった人では対応の違いがあります。
初めての場合、主な原因は「学習量の不足」です。学習期間が短いという時間の制約があるため、問題演習が不足していたり、学習範囲を十分にカバーできていなかったりすることが多いです。なので、次の受験までに範囲をきちんと学習することが重要です。
まずは自分のやり方を変えずに、範囲をしっかり学習し、12月短答に向けて準備を進めましょう。
―受験経験者はどうでしょうか?
影山 これまでに短答の受験経験が複数回あり、12月短答を目指す場合は、自分のやり方やアプローチを変える必要もあるでしょう。2回目くらいまでは同じやり方でも良いかもしれませんが、3回目くらいからは変化を加えることが重要です。
同じやり方で何度も落ちているのであれば、たとえば合格に必要な100のうち60しか学習していなくて、それを何度も繰り返している可能性もあります。
それでは成長できず、成果も得られないので、範囲を広げ、アプローチを変える必要があります。たとえば、講座や講師、予備校自体を変えると、受験に対するアプローチや戦略が必然的に変わるので検討する価値はあります。それによって、同じ失敗を繰り返すことを避けることができます。
予備校を変えるまではしなくとも、同じ講義をもう一度受け直すことで、違った角度から物事を捉えることができると、新たな発見があるかもしれません。
それまでの自分の成長や変化を確認しながら、新たな気づきを得ることもできるでしょう。
変化を恐れず、合格のために自分のやり方やアプローチをぜひ見直してみてください!
―ありがとうございました!
(おわり)
<お話を聞いた人>
影山一人(かげやま・かずと)先生
LEC東京リーガルマインド公認会計士講座専任講師
平成21年 公認会計士試験合格。LEC専任講師として、公認会計士講座の短答講座から論文講座まで、全範囲におよぶ財務会計論を担当。講義外においても、丁寧な質問・相談フォローで、受講生から厚い信頼を得ている。柔道二段。
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