社会人受験生の強いミカタ! 簿・財独学合格者が教える『税理士試験直前予想問題集』の活かし方


早起きプログラマー
(税理士試験簿記論・財務諸表論合格者)

【編集部から】
税理士試験は、いよいよ直前期に突入!

そんな直前期を支える問題集として、会計人コースBOOKS『税理士試験直前予想問題集(簿記論/財務諸表論)』令和4年度版が刊行されました。

本問題集は、複数の専門学校や「学者×実務家」による模擬試験問題を収録し、独学か専門学校利用かを問わず、幅広い層の受験生に使われています。

ただ、「どのように使えばよいのかわからない」「使って本当に効果があるの?」、そんな声も少なくありません。

そこで、昨年に簿記論・財務諸表論に独学で一発合格された“早起きプログラマー”さんに、この『直前予想問題集』の効果的な使い方を教えていただきました。

令和4年度版の『直前予想問題集』に挑戦される方は、ぜひ参考にしてみてください!

『直前予想問題集』を使う最大の目的は「対応力」をつけること

税理士試験は、さまざまな予備校が講座を開講し、さまざまな問題集が出回っています。

私は、基礎学力をつけるためには一貫した記載内容が望ましいと考え、テキストはTACのみを使用しました。

一方で、問題集を選ぶ際には、

・試験委員によって、さまざまな出題パターンが考えられること

・当日は、どのような問題が出るかは誰にも予想できないこと

から、1つの予備校の問題集だけでは、想定外のパターンが出た際に戸惑ってしまうリスクがあるのではないかと考えました。

そこで、TAC以外の予備校の問題を解きたいと思っていたところ、書店で「他流試合」というキーワードが目につき、この問題集を手に取りました。

◆令和4年度版の表紙から

直前期の「総まとめテキスト」として、インプットにも効果あり

私が本問題集を選んだ第一の目的は、さまざまな出題パターンへの対応力を身につけることですが、もう1つ理由があります。

それは、複数の予備校のプロフェッショナルが、その年で最も出題可能性が高いと予想している論点をまとめた「総まとめテキスト」としても使用できると考えたからです。

私のように独学の場合、直前期に復習する論点を自分で厳選し、質の高い絞り込み学習を行うことは非常に困難です。

本問題集であれば、直前1ヵ月で復習するのにちょうどよい論点が低コストでわかると考えました。

1周目、2周目、3周目…具体的な使い分け方

本問題集を解きはじめたのは、実力養成期間が終わり、過去問も解き終えた頃、いわば最後の仕上げの時期です。

1周目は、せっかくの初見の問題。まずは2時間を計って解きました。本試験と同じ時間に開始し、「本番ならどの問題を捨てるか」という取捨選択を含め、まさに「模擬試験」としての位置づけです。

本問題集には合格ラインが記載されているので、その合格ラインを越えられているかどうかを見て、自分の実力を確認していました。独学、かつ予備校の公開模試も受けなかったため、この結果が自分の位置を確かめる術となりました。

2周目は、時間を計らず、すべての問題を解きます。

1周目で飛ばしたけれど、解いてみたら時間が全然かからなかった問題もありました。このような「本当に捨てるべき問題を捨てられたのか」を重点的に確認しました。

2周目で間違えた問題には付箋をつけ、3周目以降は、それだけを個別問題のように一通り、解答を見ずに解けるまで繰り返しました。

ある種のヤマ張りですが、せっかく良質な論点がまとめられているので、インプット教材として使用しました。

短時間で復習するための工夫

2周目以降は、問題を解いた後にスマートフォンで解説ページを撮って、移動時間などに繰り返し読んで復習しました(問題を解くのは出勤前の朝です)。

間違えた問題の解説は何度も短時間で繰り返し読み、その日の夜に問題を解きなおします。

本問題集の解説は、細かい計算過程や図もあって詳しく、他の資料を参照しなくても1冊で復習が完結できるのもポイントです。

試験直前に、簿記論・財務諸表論の膨大な範囲を社会人受験生がすべて網羅的に復習するのは現実的に難しいでしょう。

このように直前期の時間がないなかで、各予備校のプロが絞り込んだ問題を集中して復習できたのはよかったと思います。

繰り返し解説を読み、問題を周回したことで、「この論点が出れば完璧に解ける」という自信につながりました。

「他流試合」ならではの効果

私の場合、令和3年度版の本問題集では、東京CPA会計学院の問題が難しく感じました。

しかし、ここで一度心を折られたことで、本番で知らない形式の問題が出たときの心がまえを学ぶことができました。

結果として、令和3年度試験の簿記論の第一問(「個人事業主」に関する問題。見慣れない問題として、一部の受験生の間で話題に。)で心が折れなかったのは、本問題集のおかげだと思っています。

これは、テキストで慣れ親しんだTACの出題形式だけを繰り返し勉強しても得られなかった、「他流試合」ならではの効果です。

最後に

本問題集は

・まったく知らない問題を使っての実力確認

・「他流試合」=はじめての出題形式への対応力向上

・限られた時間での重要論点の復習

に大変有用でした。

また、本問題集の場合、総合問題の会計年度が試験年度と同じなのも、私にとって大きなポイントでした。

というのも、独学で予備校の公開模試も受けていないため、会計年度=試験年度の問題を解く機会が少なく、また過去問を解いても会計年度は数年前のものとなります。

小さなことかもしれませんが、これは減価償却の年数や有価証券の償却原価など、年数を数える問題をストレスなくこなすのに非常に役立ちました。

本問題集は、こういった体裁面も含めて、その年の試験と同じ条件で模擬問題を解ける点も1つの魅力です。

振り返ると、これだけまとまった情報が1冊3,000円程度で入手できるのは安いものです。

特に独学受験生にとっては、自分だけで準備しにくい初見の模擬問題、総まとめ教材が1冊でそろうので、本問題集を使うのはベストな選択肢だと思います。


『税理士試験 簿記論 直前予想問題集(令和4年度)』

中央経済社編
定価:2,640円(税込)
発行日:2022/04/12
B5判 / 252頁
ISBN:978-4-502-42661-2
ご購入はこちらから

『税理士試験 財務諸表論 直前予想問題集(令和4年度)』

中央経済社編
定価:2,640円(税込)
発行日:2022/04/12
B5判 / 192頁
ISBN:978-4-502-42671-1
ご購入はこちらから


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